医療ガバナンス学会 (2019年11月14日 06:00)
そこでの匿名コメントを拝読したり、世間の方々の色々な話を聞いていると、これらは僕にとっては大変参考になるものばかりです。下表の通りです。
◆色々聞こえてくる、薬剤師に対するご意見
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・医師と薬剤師の連携をしっかりやって欲しい。薬剤師に対して一から説明し直すのは手間だし、話したところで処方が変わるわけでもない。
・薬剤師なんかいらない。インターネットで十分。
・薬剤師に聞くより、インターネットで調べた方が正確で早い。
・すぐ「先生は何と言われましたか?」と聞いてくる。責任逃れとしか言いようがない。
・小さな子供が薬局で嘔吐したが、薬剤師も事務員も誰も助けてくれなかった。
・質問する度に、後ろに引っ込んでしまう。何も知らないのかな?
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ただ、薬剤師の多くにとっては大変耳の痛い話かもしれませんね。
僕が記事を書くことでこのようにコメントを下さる、ということは、「僕の記事に少しでも関心を持って下さっている」と受け止めております。改めて御礼申し上げます。
他方、これは大変残念な話なのですが、一部、同業の方から「薬剤師が、余計なことを書くのは良くない」という話も頂きます。つまり、記事の中身を批判するのではなく、「書くことそのもの」に対する批判です。
ただ、思うに、薬が絡む諸問題は山積しております。しかしながら、我々薬剤師はこれまで、こうした問題に真正面から取り組むことを避けていたように思います(もちろん、一生懸命取り組まれている薬剤師もいらっしゃることは強調させて頂きます)。
MRICが掲げる「官でない公」という考え方に賛同し、これまで記事を書いて参りました。とりわけ「現場から公(となる考え方)を見出す」という主旨の下、通常なら論文化には至らないけれど社会薬学的に重要な視点を大事にして参りました。
これまで僕が取り上げてきた内容は、ともすると無視されがちな内容ばかりと思います。しかし、問題提起を行うことによって初めて、そこから社会的なニーズを探索することができるようになるのです。そこに「現場から公を見出す」という意義があります。僕がMRICに寄稿させて頂いている理由はここにあります。
最後に、限りある医療資源を守るため、そして、患者さんが安心して医療を受けられる環境を維持できるようにするため、僕はこれからも責任ある行動を取って参りたいと考えている所存です。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。