最新記事一覧

Vol.23051 鹿児島ツアー道中記 ー鹿児島から過去、現在、未来の日本に思いを馳せてー

医療ガバナンス学会 (2023年3月20日 06:00)


■ 関連タグ

東京大学大学院法学政治学研究科
佐野公祐

2023年3月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

この鹿児島ツアーでは、普段の生活ではなかなか触れることのできない、もしくは触れていたとしても感知することのできない日本の文化を、様々な体験を通して感じとることができました。

その体験の中でも最も印象深かったものは、自顕流の稽古です。静謐な精矛神社の一画で、袴姿の島津さんに稽古をつけていただくと、まるで戦乱の時代にタイムスリップしたようで、なんとも言えない不思議な感覚に陥りました。剣術は敵が目の前にいることを想定したもので、技術的な部分だけでなく、気迫など精神的な部分も非常に重視されていることが見てとれ、精神論より科学的な見地に重点を置く学問に常日頃から接している私にとって、そのような精神的な側面の重要性をこれほどまでに直接感じたことは衝撃的でした。
そして、このような自顕流の稽古は学校教育でも取り入れられているということを教えていただき、もはや全く違う国のように感じました。しかし、以前は日本中でそのような教育が行われていたことを考えると、教育の変遷を感じるとともに、停滞しつつある日本社会の立て直しのためには、自顕流の稽古のような教育方法も選択肢に入れるべきであると思いました。

また、このツアーを通して、鹿児島に対する認識を大きく転換することができました。以前の私は、鹿児島のことを、明治維新の時に活躍した人々を輩出した土地ではあるものの、現代ではただの片田舎にすぎないと思っておりましたが、地理的に中国と近く、技術的にも文化的にも進んだものをいち早く取り込める地域だということがわかりました。それは、歴史的にはもちろんですが、JAXAの内之浦宇宙空間観測所で展示されていた中国との共同実験の資料を見て、現代でもそうであると感じました。これから、ますます中国が国際的に存在感を増していく中で、日本における鹿児島の重要性は飛躍的に上昇していくと思いました。

このツアーを通して得た経験とこのような機会をくださった方々への感謝を大切に、まずは自分が立派な人間になれるよう精進し、ひいては、このような経験を誰かに分け与えられるような人間になりたいと強く思いました。

MRIC Global

お知らせ

 配信をご希望の方はこちらのフォームに必要事項を記入して登録してください。

 MRICでは配信するメールマガジンへの医療に関わる記事の投稿を歓迎しております。
 投稿をご検討の方は「お問い合わせ」よりご連絡をお願いします。

関連タグ

月別アーカイブ

▲ページトップへ