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Vol.24018 ChatGPT時代だからこそ、アナログな紙の雑誌を出したい。

医療ガバナンス学会 (2024年1月26日 09:00)


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イコール編集長
橘川幸夫

2024年1月26日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

時代の最前線を個人の視点で語るメディア情報誌『イコール』を創刊しました。

(1)インターネットは「書く場所」紙は「読む場所」
私は1972年に音楽投稿雑誌「ロッキング・オン」を創刊し、1978年に全面投稿雑誌「ポンプ」を創刊しました。70年代から参加型メディア一筋に生きてきて、インターネットの実現で、人生の半分のテーマは社会化されたと思っています。

更にChatGPTの登場で、紙の雑誌の歴史的役割は終了したのだと思う人も多いのでしょう。 私はそうは思いません。確かにインターネットの登場で、誰もが思ったことを即座に世界に伝えられるシステムは出来ました。しかし、インターネットはあくまでも「書く場所」であって、必ずしも「読む」場所ではありません。参加型メディアを追求してきた私からすると、インターネットは投稿雑誌の「投稿箱」であって、投稿されたコンテンツが未整理に乱雑に放置されている状態です。エンジニアはその投稿箱に対して検索エンジンを作ったりAIで抽出しようとしますが、それだけで「読む」に価するコンテンツが生成されるとは思いません。

紙の雑誌は「読む」場所です。書きっぱなしの原稿を、編集者が入って、読者の立場で分かりにくい文章を指摘して、誤字を訂正していきます。インターネットの素材原稿が、ブラッシュアップして雑誌の誌面になります。紙には文字量やスペースの限界があるから、QRコードを多様して、雑誌で足りないところはインターネットにつなげていけばよい。 『イコール』はChatGPTで作られた雑誌ではありません。むしろChatGPTに人間の思いを食わせるために作った雑誌です。

(2)業務にならない個人の思いを大切にします。
『イコール』は個人の視点を大切にします。現状の雑誌は、編集長が企画を決めます。それは自分個人がテーマにしていることよりも組織の長として「こういうテーマを読者は欲しがっているはず」とか「こういうネタをぶつければ世の中の話題になって雑誌が売れる」という態度で編集企画しています。
『イコール』は上からの命令ではなく、下からの個人の内面からの思いで企画を立ち上げます。頁があるから企画を考えるのではなく、世の中に伝えたい体験や思いがある人が使える雑誌を目指します。
『イコール』は「コミュニティ参加型雑誌」を標榜しています。『イコール』の参加するためには、橘川の友人になるか、橘川が主催している私塾に参加することになります。上先生とは長年のお付き合いを経て友人と思っていますので『イコール』誌面が必要な人がいたら使ってもらいます。 コミュニティが発行する雑誌の意味は、通常の市販誌のようにビジネスで原稿を書いてもらうのではなく、原稿料は出ませんが、「KitCoin」という独自のプライペート紙幣を発行して、『イコール』が発生させるコンテンツやイベントなどに使えるようになります。
この方式をとることにより、原稿料がいっさいかからない雑誌が出来ます。

さらに毎号クラファンを実施し、そこで集まった金額の範囲で、印刷方法・部数などを決めます。 かくして「編集費」「印刷費」がゼロで雑誌が創刊出来るモデルを開発しました。『イコール』の創刊0号は、50人の仲間が原稿を書いてくれたり、イラスを描いてくれたり、デザイン・DTPをやってくれました。つまり、50人のコミュニティがあれば雑誌が創刊出来るいうソリューションを開発しています。
すでに、4人の編集長候補者が手をあげていて、それぞれの『イコール』を創刊準備中てです。 一般書店流通も行っていますので、ぜひ、書店で見かけたら中身をご覧ください。Amazonでも販売しています。 Amazon『イコール』 https://www.amazon.co.jp/dp/4910546332?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_VVDYHTYE634XG9EW3Q2P  政治・経済・文化・医療・技術・教育などのジャンルを超えて、時代の最前線の情報を個人の視点で語っていく雑誌にしたい思っています。

(3)蜃気楼大学も行っています。
『イコール』のリアルイベント版が蜃気楼大学です。2月3日に、八王子大学セミナーハウスに、50人の各界の講師が集まる、講師フェスを行います。動画でも公開しますので、ご注目いだたければ幸いです。 蜃気楼大学2024 https://youjo.hp.peraichi.com/
橘川幸夫
’50年2月4日、東京新宿生まれ。
’72年、渋谷陽一らと音楽投稿雑誌「ロッキングオン」創刊。
’78年、全面投稿雑誌「ポンプ」を創刊。その後、さまざまなメディアを開発する。
’83年、定性調査を定量的に処理する「気分調査法」を開発。商品開発、市場調査などのマーケティング調査活動を行う。80年代後半より草の根BBSを主催、ニフティの「FMEDIA」のシスオペを勤める。
’96年、株式会社デジタルメディア研究所を創業。インターネット・メディア開発、企業コンサルテーションなどを行う。原稿執筆、講演など多数。

<著作> 『企画書』(’80/宝島社)『メディアが何をしたか?』(’84/ロッキングオン社)など多数。

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