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Vol.25216 初めての救急搬送記

医療ガバナンス学会 (2025年11月12日 08:00)


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最高位戦日本プロ麻雀協会理事
Mリーグ赤坂ドリブンズ所属
園田賢

2025年11月12日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

金曜日夜中、鳩尾あたりがキリキリと痛すぎて、人生初めての救急車を妻が呼んでくれた。1分後にはサイレンが聞こえ、2,3分で救急車が到着、日本の救急体制の凄さを感じる。
救急隊の方は家につくやいなやなんかいろんな機械でてきぱき検診してくれる。胃だと思うけど、心筋梗塞の可能性もあると伝えられてマジ?となる。
心臓の手術もできる病院を探すとのこと。そして秒速で病院が決まる。
マンションのエレベーターに担架が乗らないので椅子型の担架に乗せられ救急車まで運ばれる。

http://expres.umin.jp/mric/mric_25216-1.pdf

病院に着くやいなや担架で手術室まで運ばれる。10人くらいのお医者さんや看護師さんが待ち構えている。手術台に乗せられ、意識の確認とかで質問されたのに答えてたらその流れで「左手を握ることはできますか?」と聞かれて、「できます」と握ったその瞬間に、左手に注射を打たれてた。いちいち注射打ちますよとか言ってごねられたら助かる命も助からんということでそういう方法になってるんだなぁと理解。左手痛ぇーと思ってたらいつのまにか点滴になっていた。左手、右手、足、お腹などいろんな人が同時並行で高速で作業を進めていく。足を締め付けるやつとかお腹のエコーみたいなのとか結構痛い。だけどもともとの鳩尾の痛みが分散されている感じで悪くない。

徐々に人が減り始め、最終的にお医者さんは3人だけになる。焦った感じもなくなり落ち着いてる感じだ。ずっとエコーをしている。僕も痛みが10段階中7,8くらいだったのが3,4くらいに落ちついてる。そうこうしているうちに血液検査の結果が出て、心筋梗塞ではないです、おそらく胃でしょうと伝えられる。で、もう終わりです。の雰囲気になる。

「え、救急で運ばれたんですけど痛みの原因は取り除いてくれないんですか?」と思いつつも、今は若干痛みが落ちついているので、なんとも言えない。
逆流性胃腸炎だと思うけど胃潰瘍の可能性もある。胃酸を抑える薬を出すから消化器内科を受診してとのこと。

なるほど、命の危険がないのであればすぐに胃カメラで原因特定とかは救急ではやらないのね。貴重な深夜に働いてくれるお医者さんのリソースを回すべきところではないか。そりゃそう。今は落ちついてるので大丈夫でしょと手術台から降りる。明日のJRAさんMリーグコラボのお仕事はなんとか行けるかと思ってたら、歩いた瞬間痛みが再発。処置はしてないもんね。さすがに無理だとMリーグに連絡。深夜4時にも関わらず秒速で返信来て、わかりました!お大事に!とのこと。梅さん深夜にすみません。

相変わらずキリキリと痛むけど、”命の危険を感じながら痛みに耐える”のと”命の危険がないことを理解して痛みに耐える”のは全然違う。家について胃酸を減らす薬を飲んで、気がついたら寝てた。
朝起きてさっそく消化器内科を調べて土曜日に診てくれるところを探す。とは言っても探せるほどの元気はないので妻が探してくれる。妻というのはまだ照れ臭い。ちなみに妻はこの日朝から麻雀の予定だったがキャンセルしてくれてた。ほんとありがとう。 1時間後に診てくれるところが見つかる。ちなみに胃カメラは健康診断でやったことがあるが二度とやりたくないと思った。それ以来バリウム派。この状態で胃カメラなんて耐えられるわけないと思っていたけど、麻酔でやってくれるそう。耐えた。

診察台に横たわり、喉の麻酔スプレーをして、点滴さして、さるぐつわみたいなのをして、いまから鎮静剤入れますねと言われる。わかりました、と言ってからあれ?なかなか眠くならないなぁ、いつ意識落ちるのかぁ?まだかなぁ?と思っていたら、すでに胃カメラ後だった。麻酔しゅごい。

http://expres.umin.jp/mric/mric_25216-2.pdf

胃カメラ写真を見ながら先生の診察を受ける。胃の中には何かドロドロしたものが残っている。昨日は昼過ぎにお粥半分と夜にウイダー、今日は何も食べていない。「胃が動いてないですね、食べ物が残留してます、こりゃ痛いですよ」と。どうやら逆流性胃腸炎でも胃潰瘍でもなかったみたい。
胃の動きを活性化する薬を出しますのでこれで様子を見てください、2日で落ち着かなければすぐ来てとのこと。
なにはともあれ、症状がわかってよかった。心配してくださった皆さま、ごめんなさい、そしてありがとうございます。園田はたいしたことありません(^^) 今はまだ食欲はありませんが、だいぶ痛みはマシになっています。

今回思ったのは日本は人の命を救うためのインフラが素晴らしく整っているなぁということ。救急車が来るまでの時間、救急隊の方の手際、病院の受け入れ体制、病院についてからのお医者さんたちの動き、すごい!命を支える現場に、心から感謝です。

経歴
略歴
1998年私立灘高校卒業
2003年一般社団法人最高位戦日本プロ麻雀協会入会
2005年慶應義塾大学環境情報学部卒業
2018年Mリーグ赤坂ドリブンズ選手登録

 

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