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臨時 vol 36 「安心と希望と医療確保の千葉県」

医療ガバナンス学会 (2009年2月26日 09:44)


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               千葉県 がんセンター長
竜 崇正


日本の医療崩壊が進行している。救急体制は崩壊し、安心して医療を受けられ
ない時代になりつつある。今こそ医療崩壊から日本国民を救わなければならない。
国に継続的な医療政策は無く、場当たり的な国の医療政策はすぐには変えられな
い。千葉県も医療に関しては無為無策であり。医療政策が無く、厚労省の2年毎
交代人事で目の前のことを場当たり的にやっているに過ぎない。その結果、千葉
県は医師が少なく、看護師も少ない医療後進県に成り下がっている。国の低医療
費政策の中、個々の病院が体力を低下し、それぞれが崩壊に向かっている。山武
地区や銚子の医療崩壊が良い例であり、県内医療のその他の病院も崩壊に向かう
か重要な岐路に立たされている。国の低医療費政策が続くかぎり、個々の病院の
努力ではもう限界がある。

 私は千葉県がん対策審議会副会長、千葉県がん対策戦略プラン検討部会会長と
して、先頭に立って千葉県がん対策推進計画を策定してきた。そしてがん診療連
携拠点病院を人口50万あたり1病院の指定に成功し、千葉県13のがん診療連携拠
点病院が連携しあう体制ができ、医療圏内の他病院とのネットワークや、医療圏
を越えた拠点病院同士のネットワークへの道筋を作った。がん診療連携拠点病院
はがんセンターを除いて、がん医療は2-3割であり、他の医療も連携しあえる体
制ができつつある。千葉県が医療政策をもって、強力に医療連携を推進すれば、

 千葉の医療崩壊は止まると考える。

 千葉からできることをやって日本医療を変えたい。
医療を産業と位置付け、大幅な雇用の創出により経済効果と、安全を確保する。

テーマは
 病院機能強化と病病、病診連携、地域連携の強化、
 医療を中心とした産業振興
 働く女性の支援


 医療の役割分担とその機能強化をして気の連携による千葉版「医療クラスター」
が再生の鍵

 各病院の役割分担の明確化と役割強化をはかり、そして光ファイバーネットワー
クによる強力な各病院同士の機能連携を図ることが必要であり、それをできるの
は「県」しかない。

 千葉の医療崩壊阻止の最後のチャンスである。

1、健康福祉部に医療総合企画部を作り担当理事をおいて、県内医療コントロー
ルセンターと、医師確保対策、医療特区担当課などを作る。目玉は地域医療振興
 県内医療経験者の登用(出先機関は各県立病院、もしくは救急医療センター)
  救急、お産、小児、がん、画像読影 

 1) 医師確保対策の充実
    ドクターフイーの導入
    海外研修、留学制度
    キャリアアップ
   就職斡旋
    千葉県がキャリアアップを積極的に介入する

 2) 安全安心の医療構築

 救急医療ネットワーク、空きベッドと医師の数を把握する組織を救急センター
におき、24時間対応とする(脳、循環器、消化器、お産、小児救急、多発外傷。
指令し、しかるべき病院への搬送も指令する。ドクターヘリの有効利用も。

 3)医療産業企画遂行部

 医療特区:医療産業の振興:シリコンバレー・in Chiba
 海外にも目を向けた良質な医療の提供 
 外国人患者の受け入れと施設認定:新しい医療を千葉で展開し外国から患者を
呼んでくる、地域に応じた医療費の設定ホテル代も込みの
 医療福祉を中心とした新しい医療産業の創設
 ゲノムスタデイなど
 治験遂行
 新しい治療の推進

 4)  医療に必要な医療人育成
 医療に必要な人材の雇用と教育
 医事科、診療情報管理士、電子カルテ管理SE、ソーシャルワーカー 、言語療
法士、など)
 交流センター(組織を超えた人事交流) 

4)女性の社会進出を強力に支援する
 働きやすい職場環境の整備
 地域に共通利用型の24時間365日の託児所、保育所支援
 病児保育

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