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Vol.583 内部被曝通信 福島・浜通りから~検査した方が情報源

医療ガバナンス学会 (2012年8月29日 06:00)


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この原稿は朝日新聞の医療サイト「アピタル」より転載です。
www.asahi.com/apital/

南相馬市立総合病院
非常勤内科医  坪倉 正治
2012年8月29日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


第22回のこのブログ( http://medg.jp/mt/2012/08/vol564.html )にて、セシウム134と137の合計で20000Bq/bodyほど検出された方のことをご紹介しました。

ご夫婦共々値が高く、奥様も10000Bq/body程度検出されていました。近場で採取してきたニラ、タケノコ、干し柿、ニンニクなど毎日食べているということでしたので、持ってきてもらい、実際に計測してみました。以下はゲルマニウム検出器で検査した結果です。
1. 白米    ND
2. かやの実 1,001 Bq/kg
3. くり      790 Bq/kg
4. むきぐり    220 Bq/kg
5. 干し柿    72 Bq/kg
6. ワラビ    376 Bq/kg
7. 玄米    10 Bq/kg
8. 干しシイタケ 142,134 Bq/kg

値はそれぞれセシウム134と137の合計の数値です。干し椎茸は14万ベクレルを超えていました。空間線量の高い地域から原木を直接持ってきて、それで椎茸を栽培していたとのことです。

変な風評被害を広めたくありませんが、流石に見たことが無かった値でビックリしました。

当院などで行っている内部被曝検査の限界を感じていました。

前回のブログでも紹介しましたが、現在の検査体制だと、全く気にしていない方に対してアプローチすることができません。現在の流通品を消費している方々の 中で、体内のセシウム量が検査ごとに増えてきている状況ではありません。主に1)非流通品で、2)以前値が高いと報告されていたもので、3)「未検査」の もの、のみにリスクが集中しています。

今回、20000Bq/bodyを超えた方々については、WBCで検査してもらうことよりも、食品の検査方法や継続的に検査しなければならないことなど、もっと基本的な知識の普及がまだまだ必要なことを感じています。

食べ物の検査をする際に、「空間線量計を直接野菜に近づけて、線量が変わらないから問題ないと思っていた。」という話や、原木を高線量地域から持ってきて 椎茸を栽培されていたという話を聞くと、リスクコミュニケーションではなくて、こういう話を地道にみんなに知ってもらうことの方が大事だということが身に しみます。(イヤミではないです。)

ただ、食べ物の検査も、どの程度の頻度と範囲で検査をやるのが妥当なのか、情報が足らないと思っています。(秋には出ると思いますが)去年の値と今年の値 の変動はいかほどなのか、隣の畑で検査した値がxxxだったときに、自分の家の同じ作物の値は変わらないのか、農業を行う際に必要な実用的な情報が少な い、伝わっていないのが現状です。

今回の方も、「少し離れた同じ市町村で検査した食べ物は低かったので、大丈夫と思っていた。」と答えています。

なぜ同じ市町村内で値がそんなに変わったのか?という質問の答えは、原木を別の場所から持ってきていたから。ということになります。

検査をしている立場からすると、値が高かった方から教えてもらうことは本当に多いです。そのような情報の蓄積がノウハウとして溜まって行くのだろうと思っています。

市立病院前で始まった、ラジオ体操ですが、多くの方々に参加いただいています。いつも金澤院長が出席簿に印鑑を押してくださっています。運動不足解消!
↓↓

https://aspara.asahi.com/blog/hamadori/entry/PXtxX1xnFs

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