医療ガバナンス学会 (2013年10月7日 06:00)
【時間が無い】
私は、大学生から水泳を始めた。水泳は幼少期から始めるひとが大半で、私のように大学生から始めるひとは稀有だ。闇雲に練習をしても、追いつくことはできない。
それならば、効率のよい練習をするしかない。ましてや知識も少ない。そこで、予備校時代から御世話になっている知人に頼り、スポーツの第一線で活躍している方を紹介していただいた。
【水泳で大事なのは姿勢】
様々な方に会わせていただいたが、誰しもに共通しているのは「姿勢」であった。
姿勢というのは2通りの意味があり、それは「運動を行う際の基本姿勢」、「取り組む際の意識の姿勢。」である。
一般論に聞こえ、当然だよと声があがるかもしれないが、水泳を効率よく速くなるためには「姿勢の能力」を伸ばす事が効率よく速くなる方法であると学んだ。
【正しい姿勢を身に着けるためのStep1:ストレッチ】
姿勢をみにつけるためにストレッチは必須である。私自身も知識では知っていたが、行ったとしても時間をあまり割かなかった。しかし、トップの選手は、ストレッチを大切にしている。
ストレッチの効果であるが、ストレッチを行うと体の可動域が広がる。
ストレッチは澤井芳信さん(株式会社スポーツバックス、98年甲子園準優勝、あの松坂と決勝で対戦した)に教えていただいた。
澤井芳信さんにはなによりも上半身の中心である肩甲骨と下半身の中心である股関節が重要であるといっていた。また、それらの関節を伸ばせるようなバランスボールを用いたトレーニングを使う方法を教えていただいた。
なぜ澤井さんがこのような事に詳しいかというと、甲子園の常勝校を倒すために、当時では珍しかったコンディショニングをいち早く取り入れていたかららしい。
【正しい姿勢を身につけるためのStep2:体幹トレーニング】
体幹トレーニングは様々なスポーツで行われている。このトレーニングの重要性、メソッドに関しても澤井さんに教えていただいた。
しかし澤井さんだけではなく、東大剣道部を指導する豊岡哲生さん(プロ競輪選手)も指導していただいた。
体幹トレーニングをする上で重要なことは「正しいフォーム、姿勢」で行うことが重要である。間違ったフォームで行ったとしても、誤った筋肉などがつきかえって逆効果になるだろう。
【ストレッチと体幹を鍛えると「姿勢」がよくなる】
ストレッチ、体幹トレーニングを鍛えることでどんないいことがあるのだろうか?
それは、「姿勢」がよくなる事である。正しい姿勢で練習することが最大限効果をあげるための方法であると澤井さん、豊岡さんは言っていた。
実際に、長塚智広さん(プロ競輪選手、アテネオリンピック銀メダリスト)、豊岡哲生さんを含め競輪選手、アメフト選手が筋肉トレーニングを教えにいっている東大剣道部。
筋トレの練習を見学させてもらった際、普段から指導を受けているせいか筋トレを行うフォームが美しかった。
特にバーベルをもったスクワットでも背筋をすっとのばし、しゃがむ動作から戻る一連の動作は教科書の写真のようであった。
つまり、正しい姿勢を作るために正しいフォームで体幹トレーニングを行うことで、水泳の練習効果をあげるのである。
【トレーニング以外で行う「姿勢」】
日常生活でも正しい姿勢をつくる意識が大事であるようだ。例えば、階段を昇るという動作や座る姿勢であってもしっかり腹筋に力をこめて、背筋を伸ばすことによって、正しい姿勢を作ることが出来る。つまり、日ごろから水泳に必要な「姿勢」を身につけることができる。
最後に平田竹男先生(早稲田大学大学院スポーツ科学研究科、内閣官房参与)がおっしゃっていたセリフを紹介させていただきたい。
「何をやるにしても姿勢が大切である。」
この言葉は「医師は社会のリーダーであるから、リーダーであるという姿勢が必要である」という意味である。
水泳において私なりに解釈するとすれば、水泳において速く泳ぐために、必要な取りくみの姿勢が大事ということである。水泳と社会のリーダーは関係ないかもしれないが、水泳にひたむきに取り組む姿勢は、生かせるだろう。そしてそれが泳ぐことに
結びつくのだと思う。
速く泳ぐためには水泳のトレーニングをしなければならないが、それだけでは最大効果は挙げられない。日ごろから、水泳に対して結びつける意識や視点が必要なのではないだろうか?
「姿勢は自分の姿に勢いをつけることが出来るんだ。正しい姿勢で取り組みなさい。」
この言葉を胸に今後、大好きな水泳を頑張って練習していきたい。