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vol 1 スズカン通信「医療政策は合成の誤謬が起きています」

医療ガバナンス学会 (2008年1月11日 14:28)


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□■ 医療政策は合成の誤謬が起きています ■□
 


      11月10、11日、「現場からの医療改革推進協議会」第2回シンポジウムが、東京大学医科学研究所大講堂で開催され、大盛会に終わりました。医療者、患者、研究者、報道関係者、政策立案者など幅広い分野から多くの方々にご参加いただき、問題の構造が立体的に浮かび上がってきました。  議題はドラッグ・ラグ、未承認薬問題、がん対策、医療報道、新規医療技術、医療紛争処理など多岐にわたりましたが、より混迷を極める医師不足、萎(い)縮(しゅく)医療については、特に活発な議論が交わされました。  この問題をめぐっては、前回も問題となった刑事訴追に加え、医療紛争処理に関する厚生労働省試案において、診療関連死について、全件、厚生労働省が設置する医療事故調査委員会への届出が義務づけられ、さらに、行政処分や刑事事件にも連動しうることとなっているのが医療現場に波紋と動揺を招いているとのご発言もありました。  この問題を難しくしているのは、それぞれの組織自体は、組織目的に忠実にやっているということです。警察も厚労省も、権限を実直に行使しようとしているにすぎません。  こういった誤(ご)謬(びゅう)や悪循環を招いているのは、社会システム自体に問題があり、今こそ、医療システムをデザインしなおす必要があるとの貴重な発言がありました。近年、患者と医療者を対決の構造に追い込んでしまう裁判に代わって、両者の対話を促進する医療メディエーションという試みが始まっており、これを如何に普及するかを考えていくべきとの意見も発せられました。  社会システムの再設計にあたっては、自分が所属する組織の長年の主張をただ繰り返すだけではなく、異なった分野の人々が立場を超えて、鳥の目、虫の目で議論しなければなりません。シンポジウムには、日本の医療を良くしようと医療界の名立たる重鎮に加え、高裁判事や防衛医官も個人の立場で参加くださいました。しかし、現場の抱える問題の深刻さを前に、2日はあまりにも短すぎました。  しかし、本来、臨床医の生の意見を集約し、社会の議論をリードする為の組織的な動きがみえてこないのは、残念です。 この記事はロハス・メディカル1月号に掲載されています。 著者紹介 鈴木寛(通称すずかん) 現場からの医療改革推進協議会事務総長、 中央大学公共政策研究科客員教授、参議院議員 1964年生まれ。慶應義塾大学SFC環境情報学部助教授などを経て、現職。 教育や医療など社会サービスに関する公共政策の構築がライフワーク。

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