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臨時 vol 253 「祭り(選挙)のあと・・」

医療ガバナンス学会 (2009年9月18日 08:07)


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           選挙で政治が変わるなら、投票方法の改革も!
                   医療環境情報研究所 大谷勇作
 衆議院選挙(8月30日)での民主党大勝は、政権交代という戦後初めて(?)
の経験となりそうです。その結果、自民党や公明党の国会議員、さらに役人の動
揺を垣間見せてくれ、非常に興味深い状況です。今までは選挙で何も変わらない
と思っていたことが、今回初めて選挙で何かが変わりそうだということを確認で
きたことは、非常に有意義なことでした。選挙の力(影響力)を初めて知ったと
言えます。選挙は終わってしまいましたが、今回の結果を踏まえ、またこれまで
の反省も含めて、より選挙の意義を高めるための新たな投票方法について提案さ
せて頂きます。
 新たな投票方法を考える契機となった理由は、これまでも多くの選挙に参加し
てきて、どうも腑に落ちないものがあったからです。それが何かと考えてみると、
現在の選挙方法(小選挙区制)、特に比例区での投票方法にあるのではと行き当
たりました。すなわち、小選挙区では投票者が立候補者を選択できますが、比例
区では立候補者を投票者が選択できず、政党自身が選んでいるということ(自分
が入れたくない人でも勝手に票が入って当選してしまうということ)であり、加
えて、選挙で提示されたマニフェストの良否を国民が選択できないということ
(マニフェストの中に同意できないものがあっても拒否できないこと)です。
【比例区では立候補者を政党自身が選んでいること】
 今回の選挙でも小選挙区で落選した人が、比例区で復活当選しています。比例
区は、政党幹部の救いの場所となっているように思われる点、すなわち、自分が
入れたくない人も当選してしまう形となっている点は非常に問題であると思いま
す。選挙は、政党が選ぶのではなく、国民が選ぶものであるということを知らし
めるためにも新たな投票方法が必要と考えます。
【選挙で提示されたマニフェストの良否を国民が選択できないこと】
 各政党が提示しているマニフェストの中にも同意できないものがありますが、
現在は直接に拒否することができない状況です。
 その弊害の代表的な例として、小泉内閣の際に行なわれた選挙時及び選挙後の
ことがあげられます。すなわち、自民党が大勝したことで、あたかもすべてのマ
ニフェストが認められたかのような強行採決が横行し、実行されてきたというこ
とです。その結果が良いものであったなら問題とならないのですが、現状は良い
結果となっていない状況です。
 具体的には、選挙の一番の目玉であった郵政民営化(この政策の評価について
も意見の分かれるところです)の陰に隠れて、医療費の削減(毎年約2,200
億円の削減)まで国民のすべてが認めたかのように実行されました。その結果、
医療体制は崩壊しつつあるというのが現状です。
 また、無差別な規制緩和と市場競争原理の導入によって、中産階級(「中流家
庭」と呼ばれていた人達)の生活状況を悪化させるとともに、失業者及び200
万円以下の低賃金の人(言葉は悪いですが、昔風な言い方では「貧乏人」)を増
加させ、さらには現在、生活保護受給世帯を約120万世帯(2009年5月現
在)にまで増加させてしまいました。さらに、そのような生活保護受給世帯への
支給額も、2006年の小泉政権による「骨太の方針」で勝手に削減され、東京
都23区の高齢者単身世帯の保護受給費の基準額は月約8万円となってしまいま
した。特に家賃などの高い都会での生活は厳しい状況です。しかし、比較するこ
と自体おかしいと思われるのですが、国民年金満額(40年加入)の人の支給額
は月約6万円程度となっており、生活保護受給世帯の人より少ない状況となって
います。加えて、生活保護受給世帯は医療費(患者負担)が無料であるのに対し
て、年金生活者は自己負担しなければならないという状況は、非常にバランスを
欠いた状況を生み出していると思われます。すなわち、生活保護受給世帯となっ
た方が生活できるというおかしな状況になっております。また、実態は不明です
が、生活保護受給世帯にまったく該当しない人まで生活保護受給世帯(不正受給
者)となっているとの報告もあります。その支給総額が3兆円に迫りつつある現
在、医療難民や介護難民を出さないため、かつ無駄な医療費を削減するためにも、
早急な実態調査と対策が必要と考えます。
 また、前記した中産階級は、種々の理由で収入がなくなり、再就職もできない
場合には、現金はないが、家があるために生活保護を受けられず(年金や健康保
険料、固定資産税、都市町村税、光熱費などは支払わなければなりません)、
「貧乏人」(家は元々持っていない)にもなれずに、いっきにプライドが崩壊し、
家庭が崩壊し、ホームレスになる(なれるかどうかは疑問?)、自殺に走るなど
の状態になっているのではと懸念されるところです(自殺者の数は、年間約30,
000人とされています)。「貧乏人」は、昔も今もいて、大変ではあるものの、
貧乏には慣れている部分があり、我慢強いと思われますが、中産階級の人達はこ
のような状況に慣れていないため、最悪の状況になっているではと心配されると
ころです。ある程度の給料をもらい、家を買い、子供を育て、日本を支えてきた
中産階級の没落が社会不安を助長し、現在の多くの問題にも関係しているような
気がします。昔の一億総中流社会(底上げ)を実現すべく、マニフェストとして
採用して頂きたい大切な項目の一つです。
 中産階級の没落、失業者、低賃金の人、生活保護給付世帯、年金生活者などの
増加は、最終的に税金収入の減少と支給額の増加という負の流れを生み出してい
ると考えられることから、早急な改善が求められるところです。
【新たな投票方法の提案】
 今回の選挙は、選んだのは国民だから、悪いのは国民だという脅し的な言葉を
かざしつつ戦後延々と続けてきた体制がやっと変わる機会と
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