医療ガバナンス学会 (2016年1月8日 15:00)
●KIFMECに思うこと
川本能里子さん
この度キフメックが閉院するということを聞いてあまりのショックに言葉がありませんでした。
娘が胆道閉鎖症と診断され翌日に開腹手術、1年間入退院を繰り返し翌年に生体肝移植を受けました。
今では薬も飲まずに、結婚、出産と順調に過ごしています。
あの日あの時に田中先生にお会いできたことで娘の”今”があることに感謝のほかに何もありません。
そんな私たちの喜びをこれからの患者家族にも思って頂けると感じていた矢先の出来事。
なぜ?の思いと残念としか思えません。
どうか、この夢の病院をもう一度再開して頂き、一人でも多くの家族に幸せと思える”今”を感じて頂きたいと思っています。
●KIFMECの閉院に思う
滋賀県大津市 佐々木喜久子
今回のKIFMECの閉院のニュースを聞き大変残念に思っている一人です。
そして何よりも生体肝移植を望んでいる患者さんやその家族の方々がどんなにか落胆されているだろうと思うと心が痛みます。
脳死肝移植が進まない現状ではKIFMECの閉院は、胆道閉鎖症の子どもたちをはじめ移植でしか命をつないでいけない肝疾患の人々にとっては生きていく道を閉ざされたことにもなります。
患者のいのちを救いたいという一心で治療に取り組んでこられた田中紘一先生はじめ多くの医師の真摯な気持ちがどうして報われないのでしょうか。
困難な手術のため残念ながら死亡された方が何例あったと報道されますが、京大病院時代からを含めどれだけ多くの人の命が救われてきたことか、その数が報道されないことにも憤りを覚えます。
どうか心ある報道をしていただき、移植を必要としている人が希望を持てる日が再び一日も早く来ることを願います。