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Vol.22047 懇ろな関係からは、効果的コロナ対策は生まれない

医療ガバナンス学会 (2022年2月25日 06:00)


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伊沢二郎

2022年2月25日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

「二ヶ月ほったらかしたあげくの分科会の成果がこれか」

“これからは飲食の場より、高齢者施設や学校に重点を置いた対策に切り換えるべき”コロナの流行スピードとに在っては一昔前の話。出来もしない“2才児もマスク”の話。
二ヶ月振りの分科会では在ったが開催しない方が良かったようだ。腹が立つ。

尾身会長に至っては、コロナ対策で“新機軸の打つ手が無い”とまで言った。以前、流行の山が東京の愛宕山くらいの時にコロナの先行きについて、“神のみぞ知る”と宣った人だからここ迄良く頑張った?、とも言えるがその前にやれる事を全てやったのか。やるべきこともやらず、その立場にして軽々しく打つ手無しなどと言うな。この一点だけで任に当たる資格無し。

この発言の主旨は何か、国民に対してオミクロンは重症化しないから大騒ぎしないで諦めてくれ、と言ってるように聞こえる。
本日(2/9)、厚労省から自治体に提示された広域火葬についても、これは多くの犠牲者が出た自然災害時の対応のようだが、要はコロナは自然災害と言いたいのだろう。
両方足すと、コロナは自治災害だから仕方が無い、と言いたいのだろう。いずれも医系技官と浅知恵を擦り合わせた世論誘導としか思えない。

アメリカの一週間平均オミクロン株の死亡者数は既に、デルタ株のそれを上回っている。二月九日、全国の死亡者は162人、過去最多となった。
医系技官と分科会専門家達は、我々にとっては憤りを覚える程の犯罪的無責任さだ、と訴えずにはいられない。

この連中同じ穴の狢とは思っていたが、AERAdot.が入手したコロナ対策の非公式会議録は、独立性を保たなければならない分科会と厚労省医系技官の懇ろな関係を際立たせている。世間ではこの様な有り様を“なーなー”の関係と言うらしい。一般的にはこの様な間柄での会話を普通は与太話と言い、公とは程遠いことのようです。そのような関係は官民問わず汚職とか不祥事の温床と見られている。

その“なーなー”な関係が招いた結果は、欧米に比べ桁違いに少ない検査数・感染者数にも係わらず国民に様々な弊害を押し付けている。

●検査抑制方針により多くの検査ニーズに対応出来ない環境にしてしまい、“みなし陽性”なる造語で凌ぐ羽目になった。これでますます感染の実態が分からなくなったが、それも目的の一つなのだろう。

これは察するところ一波当初から、確定陽性者が増えると収容施設不足問題が勃発するので、これを嫌った医系技官は検査を抑制することにした、と言うことでしょう。この正当化の為に前医務技監は、PCR検査で疑陽性者が増えこの人達を隔離すると人権侵害を起こす、などと有り得ない屁理屈を立てた。

これをクラスター調査の責任者でもある分科会の押谷 仁氏は
「検査を抑えていることが、今日本がこう云う状態に踏み止まっている」などと意味不明を言い後押しした。“なーなー”の間柄の非公式会議で決めたのだろう。

検査を抑えれば見かけ上確定陽性者を抑制出来るが、実態はお構い無しに感染者は増える。感染者を増やさない為には検査で一人でも多くの無症状者を見出し隔離するしかないのに自分達の都合を優先し科学的思考によらず、仲間内の“なーなー”を押し通したと云うことだろう。

この出鱈目方針はその後の市中感染蔓延を助長した、に止まらず多くの検査ニーズに対応出来ない環境にしてしまった。
厚労省方針が検査を拡充しないなら、民間事業者の対応もそれに添って投資はしない。検査能力不足、資材不足は当然のことだ。

●根拠の無い、3回目接種は8ヶ月後を主導。結果各段で混乱を来しOECD中最下位の接種率となっている。

これも不手際(怠慢)が招いた知られたくないワクチン不足の事実を根拠無き屁理屈を並べ立て覆い隠そうとしたのだろう。これも“なーなー”の非公式会議での擦り合わせの産物か。

●待ちに待った治療薬なのだから即座に一般流通させれば良いものを、薬局が流通ポイントとして手を上げるのに嫌気がさす程の制約を設け、流通を絞った。これも絶対量不足を際立てさせない為の姑息な浅知恵だ。
これに検査能力不足が重なり治療迄の時間を要している上、更に更に民間PCR検査の陽性者を確定陽性者と認めず指定医療機関で再検査させ、折角登場した治療薬が活かせないリスクを生むことになっている。

こんな愚の骨頂は治療までの時間を浪費させる。未だゼロでないデルタ株に罹患したら命に係わることだ。第五波で検査迄に時間を浪費され、早期に治療を受ける機会を奪われて多くの方が命を落とした悲劇を又もくり返させるつもりか。全く以て許せない医系技官どもだ。

数え上げたら様々切りがないのでこれ以上は割愛します。

尾身会長は六度もパンデミックを経験したのに、本当に打つ手無しと言うのであれば、自ら感染症対策に当たる能力が無いことを認めたことだ。どうぞ自主的に辞めてもらって結構です。弊害ばかりのこれ迄だから何ら影響はないことでしょう。
代わり得る本当に専門性豊かな方々は他に居るので、国民としては医系技官及びこれと懇ろな分科会専門家共々、さっさと転職しコロナ対策の場から退場することを願う。
然りとて開業されても、ジェイコーに留まられても困るが。

このコロナ禍六度経験の悟りは、世界的なパンデミックでは厚労省医系技官を初めとし、これと懇ろな専門家・感染研・地衛研・保健所(住民本意を貫く一部保健所は除きます)、これらが織り成すところの感染症ムラではどうにもこうにもならない、と云うことです。
この人達にコロナ対策の指揮を執らせてはいけない、人命も社会活動もとんでもない弊害に見舞われる。

治療薬は揃いつつあるが最早次の変異株が出現している。この先異なる感染症が流行する可能性もある。ちゃんとした専門家集団による備えは欠かせない。
しかし国民がどう思うがこの人達には改める気配が全く無い。感染症ムラの利益・権益しか考えない、国民の健康などは何処吹く風の確信犯にしか見えない、これでは危なくてしょうがない。

斯くなる上は感染症ムラが感染対策にあたる法的根拠を変えるしかない。しかし医系技官が自らの法的根拠を失うことになる法改正に手を貸す訳が無いので、この連中に頼ることなく議員立法でやることだ。政治に抗う連中だからして与野党異論は無いことでしょう。

法の粗方は世界的パンデミックを起こすような急性感染症流行時に発動するイメージです。平時から緊急事態への備えを組んでいることは合理的でない。
いざと云う時に各分野の本当に専門性豊な方々からなるチームを編成し対応することに法的根拠を付与する。勿論、感染症ムラはここからは外れます。

感染症ムラは従来通り慢性伝染病や食品衛生関係などの対応に止め、平時に限った予算規模とすべく見直す。
補助金行政はジェイコー幽霊病床のような無駄使いや、天下り先確保に配分されることを避ける為に財務省直轄にする。

以上素人の願望を込めた案ですが、こんなもんでどうでしょうか。

今後、このコロナ禍の元凶は何か、の総括が為されるのだろうがその必要は無いのでないか。

○確定陽性者を抑える為に首尾一貫した検査抑制方針は、その後コロナの市中感染蔓延を助長させた。

○人とのディスタンスが取れない医療従事者や高齢者施設従事者にさえ無料の検査を認めず、各所でクラスター発生の原因を作った。

○感染場所として高齢者施設が多くを占めるのに飲食の場に拘り続けた結果、多くの重症者・死亡者を出した、に止まらず飲食店には多大な犠牲を強いた。

○検査抑制方針はこれに絡む民間投資をも抑制する結果となり、検査資材の生産能力や検査能力の停滞を招いた。これにより治療迄に時間を要し遅れを生じさせた。

○民間検査を活かさず保健所ルートに絞った為に窓口で目詰り起こした結果、即座に治療を受けられず多くの患者が命を落とした。

以上、素人でも容易に分かる事象の原因と結果です。これだけ明明白白な原因と結果を敢えて総括する必要は無い。後は処分するだけです。

とは言っても公務員は余程の過失が無い限り身分は保障されているようです。しかし素人でも容易に分かるコロナ対策の瑕疵を過失と言えるだろうか。これが民間の出来事なら重大な結果が予測できるのに、ほったらかした不作為の行為で起訴に該当することでしょう。

公務員ならではの身分保障で刑事告訴出来ないなら、民事裁判に訴える事は出来ないものでしょうか。原告は様々で在ろうが被告は、厚労省前・現の医務技監とコロナ室長です。
この訴えが成立したとしたら、又も認諾されてしまうだろうか。

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