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Vol. 2 研究費は複数年度の予算制度に。実行力ある研究開発を

医療ガバナンス学会 (2011年1月3日 06:00)


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医療現場危機打開・再建国会議員連盟幹事長
文部科学副大臣
鈴木 寛
2011年1月3日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


先端医療の研究開発やドラッグ・ラグの解消など、我が国の医療革新をリードしていく「メディカル・イノベーション」が、6月に決まった政府の新成長戦略 の下に始まりました。文部科学省、厚生労働省、経済産業省による連携で進めていくため、内閣官房に新しく「医療イノベーション室」を設置することを決定し たところです。これによって、今まで縦割りだった基礎研究と臨床研究、産業基盤開発などのステージをシームレスにつなぎます。国民にとって本当に必要な テーマについて、研究段階の調整や開発・上市までの管理、資金援助などを一元的にできるようになります。効率的な研究開発につながることが期待されます。

ただ、研究開発が効果的に行われていくためには、現在の予算制度の見直しも必要となります。国が管轄する研究費はほかの行政事務と同じように単年度予算 で行われてきましたが、そもそも学術研究や研究開発は未知なる世界を切り拓いていくもの。進展状況によっては、当初予定した年度ごとの研究計画通りには進 まず、研究費の年度を越えた繰り越しが必要になることも当然起こり得るでしょう。しかし、現行制度では繰り越しの事務処理が煩雑なため、無理な予算消化に つながったり、現場の研究者の精力が削がれたりする場合もあります。このため、多くの研究者から年度にとらわれない予算制度を求める声が上がっていまし た。

文科省は来年度予算編成で、科学研究費補助金の一部を基金化し、複数年度にわたる予算執行を可能にする制度を作るよう求めています。このような仕組みはこれまであまり認められていないため、当局と折衝中です。

事業仕分けも大切ですが、現行制度を予算が効果的に活かされる仕組みに改善することも大切です。

今後は実施中の研究を中間評価して、必要に応じて増額、維持、削減、中止していけるような弾力的な仕組みに変えていくことも必要でしょう。

研究が実質的に進展するような、納税者であり、研究成果の享受者である国民にとってメリットを及ぼす制度へと、改善を進めていきたいと思います。

(この記事は、ロハス・メディカル2011年1月号に掲載されたものです)

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