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Vol.77 『ボストン便り』(号外) 「ボストンからのエール」

医療ガバナンス学会 (2011年3月21日 08:00)


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ハーバード公衆衛生大学院リサーチ・フェロー
細田満和子

2011年3月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


紹介:ボストンはアメリカ東北部マサチューセッツ州の州都で、建国の地としての伝統を感じさせるとともに、革新的でラディカルな側面を持ち合わせている独 特な街です。また、近郊も含めると単科・総合大学が100校くらいあり、世界中から研究者が集まってきています。そんなボストンから、保健医療や生活に関 する話題をお届けします。
(ブログはこちら→http://blog.goo.ne.jp/miwakohosoda/)

略歴:細田満和子(ほそだ みわこ)
ハーバード公衆衛生大学院リサーチ・フェロー。博士(社会学)。1992年東京大学文学部社会学科卒業。同大学大学院修士・博士課程を経て、02年から 05年まで日本学術振興会特別研究員。05年から08年までコロンビア大学メイルマン公衆衛生校アソシエイト。08年9月より現職。主著に『「チーム医 療」の理念と現実』(日本看護協会出版会、オンデマンド版)、『脳卒中を生きる意味―病いと障害の社会学』(青海社)。

まず、ご遺族と被災者の皆様方に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。地震、そして津波の恐ろしい映像を目にする度に心が痛み、息が苦しくなります。

この東日本を襲った地震のニュースは、アメリカでは11日(金)の早朝からすぐに大きく報道されました(時差が11時間あるので、最初の地震の時、アメリカ東部は午前4時頃でした)。友人や知人からは、次々に日本の家族や友人を気遣うメイルや電話が舞い込んできました。

地震による破壊された建物や津波に襲われる町や村の映像も次々に入ってきて、その日、私は一日パソコンの画面の前にくぎ付けでした。アメリカでもテレ ビ、新聞、すべての報道が、日本を襲った悲劇を嘆き、アメリカは協力する用意があるといい、日本のために祈るという論調でした。オバマ大統領は、すぐに 「アメリカは日本を手助けする用意がある。私とミシェルは日本の皆さんに深い哀悼の意を示します。」という声明を発表し、国連のハン事務局長も、「日本は これまで最大の援助国だったので、今回は国連がそのお返しをする」と言いました。

そんな中ボストンにいる日本人たちは、被災地の人々のために、日本のために、何かできることはないかと、いろいろな活動を始めています。医療ボランティ アのためにすぐに帰国した医師や看護師もいました。ハーバード関連病院で日本にどんな医療援助ができるか、CEOに働きかけているグループもあります。ま た、この地で何かできることはないかと、沢山の幼稚園から大学院まで多くの学校では、募金活動が始まっています。チャリティ・コンサートやメモリアル・キ ルトづくりも計画されています。

日本人以外のボストンに住む人たちも、日本を応援してくれています。多くの人が快く募金に協力してくれますし、あるタイ料理屋では、「2004年スマトラ地震で多くの日本人が助けてくれた。今度は私たちが日本を助ける番だ!」といって、レジに募金箱が置かれていました。

被災地で、ご家族の安否も分からないまま医療に当たっていらっしゃる医療者も多いと聞きます。まさにプロフェッショナルだと思い、尊敬します。一人でも 多く方々が無事に救出され、回復されることを切に祈っております。遠く離れていてもどかしいところはありますが、日本を心から応援しています。

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