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Vol.182 被災地へ人材・物資を!大学間相互支援ネットワークが活躍

医療ガバナンス学会 (2011年6月3日 06:00)


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今回の内容はロハスメディカル5月20日号に掲載されています

医療現場危機打開・再建国会議員連盟幹事長
文部科学副大臣 鈴木寛
2011年6月3日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


■東日本大震災からはや2カ月。今も各地で、復興へ向けた精一杯の取り組みが続けられています。

■ 今回振り返るのは、被災地への医療支援です。文科省では震災発生後ただちに、被災地の大学病院に対する支援と計画停電対応にあたりました。とくに被災地支 援については、官邸を通じてはもちろんのこと、その限界を補って余りある実効性を発揮したのが大学間相互支援システムです。

■東北地方以外の大学病院が支援可能な人材・物資を集め、東北の6大学病院(東北大、岩手医大、福島医大、弘前大、秋田大、山形大)からの要望を受けて、派遣・輸送まで遂行していただきました。

■ 医師や看護師等の人材については地震発生の当日から、ほぼすべての大学病院より「災害派遣医療チーム(DMAT)」をはじめ今なお医療チームを派遣してい ただいています。のべ数百人が現地入りし、医療支援にご協力いただきました。ただ、今回の震災では津波による犠牲者が多かったため、急性期の傷病者は想定 よりずっと少なく、慢性疾患の悪化などへの対応が中心となったようです。

■ 医薬品、食料品、燃料などの物資についても、全国ほぼ全ての大学病院から援助の声が上がりました。それを東大、東京医歯大、千葉大、群馬大、名古屋大、宮 崎大、山形大といった国立大学、自治医大、独協医大、東京歯大、近畿大、産業医大といった私立大学、それぞれが各地方でハブ役となって取りまとめ、効率の 高い輸送を実現しました。成功のカギは、物資を集めるだけでなく届けるための流通手段を確保したこと。そこでも、大学間の日頃からの強い絆が存分に活かさ れたのでした。

■ 今回、大学病院を支援することで各地域病院にも医薬品が分配されました。また、私からの要請に自民党の世耕議員が快く応えて下さり、超党派での連携も行わ れました。非常事態にはどうしても官邸ルートにあらゆることが集中してしまいますが、文科省と大学、研究機関のコミュニティでやれることをやろうと、努力 を呼びかけたのです。

■この先、東北地方における医師・看護師の不足や医療過疎に拍車がかかることが懸念されます。今後もぜひ、息の長いご支援をお願い致します。

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