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Vol.342 社団法人南相馬市除染研究会の苦悩

医療ガバナンス学会 (2011年12月19日 06:00)


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この原稿は高橋亨平先生のブログ(2011/9/25)を転載したものです。

http://www6.ocn.ne.jp/~syunran/page02.html

福島県南相馬市原町中央産婦人科医院
院長 高橋 亨平
2011年12月19日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


新しい命を守るために、我々は全力を挙げ戦っている。4月、5月、6月は、一月に一人ずつしか新しい命は誕生しなかった。この、針のように細い1本の未 来、その上に3万5千人の成人高齢者の重荷が加わっていく未来の社会を想像すると、胸が苦しくなってくる。その一人の新生児を守る為に除染研究会は全力を 上げている。しかし、妊婦或いは新生児の家から金銭は請求できず、何処からも援助が無いため、自分たちで出し合ってきた。だが、もう限界となりつつある。 政府・東電は何処にお金を出しているのだろうか? 避難している人達には、一定の補償がなされていると聞く、しかし、地元に残って頑張っている人達には何の補償も無い。これが人の道なのだろうか、絶望を感 じざるを得ない。何もなしで復興など出来るはずは無い。

こんな中で、我々は、様々な実践と実験を続け、妊婦の家、子供の家、幼稚園、保育園等を除染等、可也の効果と知識の蓄積してきている。その中で分かった事 は、除染は明らかに学問である部分と単純作業部分とにはっきり分けられる事だ。緻密な測量をする除染計画プランナーの監督の下に行なう事が全てであり、作 業後の検査、及び定期的検査も委ねなければならない。従って、新しい職業とすべきである。

もう1つ復興の為の焦眉の急は、精神科を含む4つの民間の病院がいつ破産するか分からないほど、逼迫した状況にある事である。国も東電も、民間の金融機関 も密約があるかのごとく融資しないのである。もう1つの問題は職員達が帰ってこない事もあり、手が足りない事にもある。子供達がそれぞれ転校したせいもあ ると思うが、除染した学校は子供達にとっても安全であり、住宅も安全な地区は沢山あり、フィルムバッジで4ケ月間追跡した結果でも、8割の人は安全であ り、残る2割の人達の家が除染対象としている。又、特に精神科に対して長期(2週間以上)入院を禁止しているのも問題である。更に、老健の使用禁止、2重にも3重にも市民に苦しみを与えているのは、誰か、誰の権限で施行しているのか追及すべき問題である。

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