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Vol.361 コンクリートから人へ、予算構造の大改革で失業率も改善

医療ガバナンス学会 (2012年1月11日 16:00)


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今回の内容はロハスメディカル12月20日号に掲載されています

医療現場危機打開・再建国会議員連盟幹事長
民主党政策調査会副会長 鈴木寛
2012年1月11日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


2009年9月の政権交代から早2年、11月に月その成果がまとめられました。まず目を引くのが、「主な産業別雇用者数の変化」のうち、「医療、福祉」分 野で62万人雇用が増えていること。多くの分野で雇用減が目立つ中、突出した伸び幅(+10.4%)を示しています。ちなみに第2位は「教育、学習支援」 分野で、+9.4%の24万人増(しかしながら子供手当ての見直しもあり、今後は減少に転じる可能性も)。

これら「人」に関する産業での雇用増により、製造業などの減を補い雇用者数が増え、失業率を見ても5.3%から4.1%に改善しています。この数字は、アメリカ9.1%、フランス9.1%、イギリス7.9%、ドイツ6.1%といった先進各国に比べても断トツです。

雇用環境が大きく改善したきっかけは、政権交代で実現した予算構造の大変革があります。それはまさに「コンクリートから人へ」。公共事業関係予算を3割削 減し、社会保障関係予算を16%、文教・科学振興予算を6%、それぞれアップさせたのです。公共事業も、内容を学校耐震化などに重点を移し (67%→89%)、建設業の雇用は維持しました(▲0.7%)。

この予算構造改革、実は、現政権が事務次官会議の前置制を廃止したことで可能になりました。事務次官は各省の事務方の長。従来は全ての案件に拒否権を有す る各省庁の事務次官が集まり、政府提出法案・予算案等の最終調整を行っていました。そのため、どこかの省庁が不利になり、どこかの省庁が有利となるような 予算改革案はあらかじめ否定され、閣議には上ってもこなかったのです。現在は、事務次官同士の意見交換は復活させていますが、決定権はありません。

政権交代によって実現した多くの事柄は、なかなか報道されないのが実情です。メディアは政局報道には熱心でも政策報道には関心を示しません。しかし、国民の皆様の正しい判断には正確かつ十分な情報が不可欠です。

政治とは、つまるところ税金の適切な集め方と配り方を決めるもの。そして必要な所に人、モノ、カネをどれだけ回せるか決めていくことです。

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