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Vol.511 医療人材不足が深刻。将来を見据え、被災県に医学部新設を!

医療ガバナンス学会 (2012年6月6日 14:00)


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今回の内容はロハスメディカル4月20日号に掲載されています

医療現場危機打開・再建国会議員連盟幹事長
民主党政策調査会副会長 鈴木寛
2012年6月6日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


2月末、東日本大震災で被災した岩手県や宮城県、福島県の沿岸15市長が連盟で、医学部新設を求める要望書を文部科学相や復興相らに提出しました。私も被災地の方々の切実なご要望を真摯に受け止めています。

東北各県は震災前から医療過疎が進んでいました。そこに震災が追い討ちをかけた形です。三陸一帯では、地域医療の要となる県立病院が津波で建物は壊滅、診 療不能に陥りました。また福島県浜通り地域など、原発事故の影響から、医療人材の確保に更なる苦戦を強いられている病院もあります。

確かに震災直後から半年は、大学間相互支援ネットワークを活かして5000名の医師が派遣され、その後もローテーションでつないできました。ただ、それで も十分とは言えないのが現状。長期的にも、原発事故に伴う健康被害対策で多くの医師が必要となるのは明らかです。震災から1年を経た今、将来に続く、地域 に根差した医療再建が強く求められています。

なお、特別手当で人材を集める試みは難航しています。お金だけのインセンティブでは人は動かないのです。

そこで期待されるのが、医療人材の育成機関の新設です。現在、医療提供体制と同じく医育機関も西高東低で余力がありません。さらに既存の病院も医育機関と して学生を受け入れるようにすれば、病院も学生もメリットが得られます。その後も玉突き式に、後期研修医や博士課程の医師が連携先の小規模医療機関で研鑽 を積める仕組みが作れたら、両者にとってなお理想的です。

例えば東大医科研の坪倉正治医師は、南相馬市立総合病院に応援に通い非常勤医も務める傍ら、現地で除染や内部被爆調査を続けています。現場への貢献を第一とし、それが博士論文執筆、学位取得にもつながるのです。彼の後に続く人材をいかに育てていくかが問われます。

わが国でまだ層の薄い放射線や医療情報、公衆衛生等の専門家も、併せて養成するべきです。そうして、東北の人々の健康リスクについて、遺伝因子と環境因 子、両面から個別に把握します。これだけの規模の取り組みは、世界に類がありません。まさにオールジャパン体制で臨むべきでしょう。

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