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Vol.526 医療イノベーションで医薬品・医療機器を日本から世界へ!

医療ガバナンス学会 (2012年6月21日 06:00)


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今回の内容はロハスメディカル6月20日号に掲載されています

医療現場危機打開・再建国会議員連盟幹事長
民主党政策調査会副会長 鈴木寛
2012年6月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


6月6日、医療イノベーション5カ年戦略がまとめられました。政府与党が一体となった医療イノベーション会議に、私も参加しています。

医療イノベーションとは、国際競争力を持つ医薬品や医療機器、医療技術を日本から世界に向けて実用化していく、オールジャパン体制の取り組みです。昨年、 その司令塔となる「医療イノベーション推進室」が内閣官房に設置されました。数十年先の世界的な動向も見据えて医療関連産業を育成し、国民の医療・健康水 準の向上、医療を通じた世界貢献を目指します。

医療イノベーションの5つの柱は、創薬、医療機器、再生医療、国際医療貢献と、長期的な人材育成・担保です。

中でも創薬の目玉は、創薬支援ネットワーク構想です。医薬基盤研究所を中心に大学や企業などのコラボレーションを促進し、治験や応用研究を強化しようというものです。
現在、基礎研究で目星をつけた化合物が新薬として世に出る確率は、わずか3万分の1。だからこそ総力を挙げて臨もうというわけです。

また医療機器については、日本の町工場の「ものづくり」力を活かそうという一方、国内の名だたるメーカーも参続々と参入してきています。ところが、医薬品 と同じ薬事法による規制が障壁。薬事法改正へ向けた議員立法の動きもありましたが、患者の皆さんの中で意見の割れる部分があり、調整中です。

その他、再生医療はIPS細胞や細胞シートなど注目材料も多く、期待のかかる分野です。国際医療貢献については、人材と技術の両面で、経済のみならず外交 的にも大事な切り札になります。また長期的な人材育成では、研究者のほか医療マネジメント、情報系の人材がいっそう求められてくるでしょう。

いずれの分野も、我が国の強みを最大限に活かしつつ世界に挑戦する体制を築いていくことになります。

さて、あとは資金面です。自動車に例えれば、設計図はできつつあり、運転する人も確保できたとしても、ガソリンなくしては走りません。そのため省庁間の縦 割りを排除し、基礎研究から実用化まで切れ目ない研究開発費の投入。を図る必要があります。今後の動きにご注目ください。

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