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Vol.256 現場からの医療改革推進協議会第八回シンポジウム 抄録から(6)

医療ガバナンス学会 (2013年10月20日 06:00)


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セッション6:地域医療
11月10日(日)12:00~12:30

*このシンポジウムの聴講をご希望の場合は事前申し込みが必要です。

2013年10月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

地域医療
満岡渉
湯地晃一郎

周産期医療の報告 12:30~12:40
松村有子

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●地域を守る医師会を目指して~諫早医師会2013~
満岡 渉諫早(いさはや)医師会は、長崎県の中央に位置する人口14万の小都市、諫早市にある。
わが国の地域社会は、少子高齢化、核家族化、経済のグローバル化などの当然の帰結として急速に脆弱化しており、諫早市も例外ではない。従来の地域社会を支えた近所づきあい、町内会、老人会、子供会、民生委員などのネットワークが消滅しつつある今日、これらに代わる新しい地域ネットワークを再構築しなければ、近い将来確実に訪れる多死時代が、孤独死、孤立死に象徴される絶望的なものになるであろう。
そのような文脈の中で、地域の医療を担うという役割を超えて、諫早医師会と関連組織で行っている下記のような活動の可能性を考えてみたい。
・諫早医師会立県央看護学校
・諫早市介護認定審査会
・のんのこ健康大学
・諫早市救急業務協議会
・西日本保健文化賞

シミュレーションによる2035年日本医療の地域格差予測ー高齢多死社会と老老医療の時代の到来
湯地 晃一郎

日本の平均寿命は2012年に男性79.94歳、女性86.41歳であり、世界最高水準である。しかし一方で、日本は近い将来、人類史上前例のない高齢化社会を迎えると予測され、高齢化に伴う医療需要の増加が懸念される。

未曾有の高齢化がピークを迎える2035年における日本医療の将来像予測のために、われわれは人口数・死亡数・医師数について都道府県別にシミュレーションを行った。

シミュレーションの結果、高齢多死社会の到来が明らかとなった。日本人口は、2010 年の1 億2,717万6,445人から2035年には1億1,067万9, 406人へと、13%減少する。5年間累計の死亡者数は、588万1,151人から833万6,263人へと42%増加する。75歳以上の死亡者数は、352万9,540人から665万448人へと88%増加し、74歳以下の死亡者数は、235万1,611人から 168万5,815人へと28%減少する。人口減少の原因は、出生率の減少(2012年合計特殊出生率1.41)に加えて、高齢者死亡数激増にある。

さらにシミュレーションでは、老老医療の時代の到来が明らかとなった。総医師数は、27.1万人から39.7万人に46%増加するが、60歳以下の医師数は 21.6万人から25.5万人の18%増加にとどまり、60歳以上の医師数は5.5万人(医師全体の20%)から14.1万人(同36%)へと155%増加する。高齢患者を高齢医師が診療する時代が到来する。

医療需給指標は西日本で良好であり東日本で劣悪であり、西高東低の状態が2010年から2035年にかけ継続することが明らかとなった。さらには埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪などの人口集中地域で指標は悪化することが示された。これは、団塊の世代が高齢化し、亡くなることが原因である。

本セッションでは各種指標の地域格差を示し、日本の地域医療の将来像について論じたい。

 

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