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臨時 vol 160 「さあご一緒にピンチをチャンスに変えませんか」

医療ガバナンス学会 (2008年11月7日 10:17)


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      ~ 1クリック募金開始のお知らせ ~
ロハス・メディカル発行人 川口恭


 日本の医療を取り巻く環境が非常に厳しい。右を向いても左を向いても暗い話ばかり。
でも、それを天から不幸が降ってきたかのように見なすのには同意できません。
建前上は主権在民のこの日本で、このような資源配分を許しているのは、紛れもなく私たち国民自身であり、社会に対して実効的な働きかけをしないうちから、一方的な被害者だと主張することは筋が通らないからです。
この医療崩壊局面は、認めたくはなくとも国民自らが招いたことです。切り抜けるには、誰か一部の人ではなくて、広く国民全体が汗をかく必要がありますす。
ただし「国民全体」が独り歩きするのは要注意。「誰かがやるでしょ」という意識になりやすく、誰も真剣にやらないということになりかねないからです。
当事者意識を持つ人が増えた結果としての「国民全体」である必要があります。そして当事者意識を持つ人は、最初から大勢いるものではありません。ジワジワと増えていって、どこかで奔流になる、その時まで、初期に音頭を取った人たちが頑張らないといけません。流れを絶やしてはいけません。
そして、ここからが問題なのですが
医療者の多くが、音頭を取る人は一般国民の中から出てくるべきと考えているように見えます。これは国民の問題なんだから、と。確かに一理ありますが、でもそれは余りに非現実的です。だって、一般国民は状況をよく知らないのですから。「忙しいんだからさ、誰かやってよ」と医療者が言っている限り、奔流に決してなり得ないでしょう。
医療者の多くが、患者に歩み寄ってどんどん巻き込んでいくのではなく、自分たちの論理に固執しているように見えます。医療ってこういうものなんだから、と。確かに正しいかもしれませんが、でもそれは余りに能天気です。医療者と患者を合わせても、なお国民の過半数にならないのです。利害を共有できるもの同士で「仲間割れ」をしていてどうするのでしょう。それでは、奔流に決してなり得ないでしょう。
医療者と患者の懸け橋をめざす者として、どうしてもっとお互いに歩み寄ってくれないのか、と、随分歯がゆく感じてきました。
しかし先日、頭を煉瓦か何かでガーンと殴られたような強い衝撃を受けました。『周産期医療の崩壊をくい止める会』が、妊産婦死亡した方のご家族を支える募金活動を始めると知ってでした。恥ずかしながら、そこまでの懐の深さと当事者意識を持った活動ができるなんて、頭の片隅ですら考えたこともありませんでした。
衝撃は、すぐに感激に変わりました。民による公益追求だと思いました。医療崩壊に対する特効薬どころか、日本を覆う閉塞感を吹き払うことだって可能かもしれないと思いました。
ただし少し冷静になって現状を眺めてみると、奔流の源流となり得る動きではあるけれど、これがそのまま奔流になるには、まだ足りないものがあると思いました。
特に足りないと思うのは、達成感です。1カ月ちょっとで322万円余が集まったのは凄いと言えば凄いのですが、募金がどう使われて何がどう変わったのか見せてほしいのが人情です。それが見えないと心が疲れてしまって協力を続けられません。とはいえ、何か社会にインパクトを与えるには、ある程度の金額が必要です。このままでは卵と鶏の関係になって、話が前へ進まなくなる可能性があります。
先ほど、音頭を取る人が頑張らないといけないと書きました。でも、ことにお金のからむ話だと、コアメンバーだけ頑張っても、すぐに限界が来て続けられなくなります。最初の大きな達成感に到達するまで、もっと多くの方が気楽に続けられる形、そしてささやかでも達成感のある形がないものだろうか、こう思いました。
ちょうど、そんな時に偶然、1クリック募金の仕組みを知りました。環境問題に広く人々を巻き込んでいくための「エコクリック」というものでした。これを医療にも使えばいいじゃないか! と思いました。試していただくとお分かりのように、ちょっとだけ達成感を味わえるはずです。
これなら、その歩みはゆったりかもしれませんが、続けられると思います。そして、この歩みのスピードは、参加して下さる人が増えれば増えるほど、どんどん早くなります。
さあ、皆さんご一緒に、ピンチをチャンスに変えませんか。1日1クリック、どうぞよろしくお願い申し上げます。( http://lohasmedical.jp/fund )
*ちなみにスポンサー役をして下さる方も募集しています。詳細は、こちら( http://go.exad.jp/0016920/ )です。

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