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臨時 vol 200 「ニューヨーク 2泊3日の入院とその医療費 1」

医療ガバナンス学会 (2009年8月20日 09:20)


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          救急車で入院
                   国際税務専門職
                   EASTON,Inc.
                     肥和野 佳子

 2009年6月半ばにわたしの夫(米国人)が心臓疾患(Atrial flutter 心房
粗動)で、強い目まい、高血圧、異常な心拍を起こして、意識を失いそうになり、
救急車で運ばれ、2泊3日入院した。その時の体験と医療費について、わたした
ちが経験した一事例として紹介したい。
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その1 救急車で入院
 6月13日土曜日の午後、夫が循環器系の問題で強いめまいを繰り返す。しば
らく様子を見たが血圧が異常に高い。大きな病院が家のすぐ近くにあり、歩いて
救急外来に行こうかとしたのだが、夫がふらついて意識を失いそうになり、91
1(日本の119番)に電話をする。
 5分もたたないうちに救急車が来て、バイタルをチェック。救急隊員は若い男
性2人。緊急隊員が来た時には夫は症状が落ち着いていて、ふつうに話せたし、
歩けた。救急隊員はパッと見て私たちが夫婦には見えなかったらしく、彼女はあ
なたのCare Giver(介護の人)ですかと聞いた。「いえいえ、ワイフですよ。」
「これは失礼」とおかしくて夫も私も笑った。夫は頭がうすいので実年齢より老
けて見えるし、アジア系のわたしは白人より若く見えるのだ。
 しかし血圧が異常に高いので、救急車は夫と私を乗せてすぐ近くの大きな病院
へ向かった。救急車に乗るのなんて日本でも米国でも生まれて初めてなので、へー、
こうなっているのかと落ち着いて見回す。米国の救急車はいろんな組織や会社が
運営していて、それぞれさまざまなタイプがある。夫はストレッチャーに乗るほ
どでもなかったので窓際の長椅子に座る。私もその横に座った。椅子にはシート
ベルトがあってそれをしっかり締める。救急車の中にいるあいだに救急隊員にく
わしく何をしていたのかとか、既応症とか詳しくきかれた。
 救急車から降りると夫はまたふらついたので車いすに乗せて運ばれた。
Ambulance Triage(救急トリアージ)と書かれたセクションで、まずバイタルの
確認。何をしていたのか、どういう症状か、本人に矢継ぎ早に質問。健康保険証
を見せて一通りの患者情報を記入。患者用のガウンに着かえさせられて、それま
で着ていた服や持ち物をプラスティックの透明な手提げ袋に入れるように言われ、
ストレッチャーの下の部分に置くように言われた。
 それからEKG(心電図)をとる。EKGでAbnormalと出て、ずっと心臓のモ
ニタリングが続く。私もモニター画面を見続けた。夫は病院に着いてからは落ち
着いていて普通に話せるし、動けたのだが、やはり心臓がどこかおかしいらしい。
 最初はモニターをパッと見て、その数値の意味が血圧くらいしか読み取れなかっ
た。しかし、よくよく見ると、いちばん上の段がHRと書いてあってハートのマー
クが付いているからHeart Rate(1分間の鼓動数)、3段目は 肺のマークがつ
いているから1分間の呼吸数らしい。2番目の段はなかなか意味がわからない。
「なんとかO2(オーツー)」と書いてあって、%表示で96%とか100%に
近い90%代の数値。O2だから酸素の率かなあと思う(血液中の酸素含量と後
でわかった)。4段目が血圧。これは数値を見慣れているのですぐわかる。
 モニターからは心臓の鼓動数や呼吸数が時々異常に高くなることが、しろうと
の私にも読み取れた。EKGの波形のプリントと分析結果を見て、医師が入れ替
わり立ち替わり来る。夫の症状は落ち着いて普通に動けたので、注射と薬でリリー
スされることを夫も私も期待していた。しかし、医者はリリースしてくれない。
入院してくださいということになった。
 入院で部屋に入れるまで緊急治療室での待機時間が長い。わたしは立ちつかれ
た。午後5時半ごろERに来たので夕食は食べていない。夫もわたしもおなかが
すいたので7時半ごろ近くの店でサンドイッチを買って来てERで食べた。9時
ごろようやく入院の部屋に入れた。
 二人部屋でトイレがついている。運よく隣のベッドは空いていた。シャワーは
廊下を出たところにあって共用。個人個人にテレビが付いていて、テレビは1日
5ドルと言われた。手元のコントローラーからテレビの音声がでるので隣の邪魔
にならないようになっている。電話もあったが電話は携帯があるからいいと思っ
てアクティベートしなかった。
 看護師が入院用のセットを持ってきた。それには歯磨き、歯ブラシ、マウス・
ウォッシュ、デオドラント、ボディーローション、シャンプー、石鹸、ティッシュ
ペーパー、くしが入っていた。ガウン(患者が着る寝巻き)とタオル、ペーパー
タオルも与えられた。夫は上半身の5か所にシールを張るワイヤレスの心臓モニ
ター器で24時間モニターされる。それ専用のガウンがあって心臓モニター発信
機が胸ポケットにおさまるようになっている。
 日常の主治医は誰かとか、緊急連絡先とか、入院患者の一通りの情報を書類に
記入。 それから個人の持ち物を個人所有物リストに書くように言われ、着てき
たTシャツ、ずぼん、時計、携帯電話、靴などをフォームに記入。
 夫の姉にまず入院したことを携帯電話で話した。あとで気がついたのだが病院
内はいちおう携帯電話禁止と書いてあるのだが、事実上、携帯電話を使っている
入院患者も医療従事者もいて、患者が部屋でかける分にはどうやら多めにみられ
ているようだ。家族の看護も多めにみられているようで、わたしが夜遅くまでい
ても誰も何も言わない。わたしは夫のそばに付き添っていたが、普通の椅子しか
なくて付き添いが寝られるようなつくりにはなっていない。夜11時半ごろ、わ
たしは家に戻った。どっと疲れた。
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