医療ガバナンス学会 (2017年5月9日 06:00)
Blue Industries株式会社 (ブルーインダストリーズ株式会社)
久慈知明
2017年5月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
【医療への興味と就活の失敗】
青森県東部の出身で、田んぼと畑に囲まれた環境で育ちました。謙虚な弟とは近くの自然でよく遊んでいました。自由な少年時代を過ごしてきましたが、14歳の時祖母が急死したことをきっかけに、医療や科学技術に強く興味を抱き、工業高等専門学校で電気情報工学、大学で物理学、大学院で材料工学と半導体製造技術に関して学びました。大学院修士の時に、博士課程に進むか就職するかで悩み、奨学金等を利用して米国の大学院や研究所に飛び込み営業メールをして見学したり、国内の企業や研究所を回りました。見学した結果、企業で現場に近い研究開発を行いたいと思い、就活しましたがなかなか思うような結果が得られず、これまで夢見てきた医療や科学技術の研究開発に携われないかと思うと、メンタル的に落ち込んでしまいプライベートもボロボロになりそうでした。
【失意、転機、これから】
どうしても医療や科学技術の研究開発を諦められなかった私は、卒業後は東京都内で知人の仕事の手伝いをしながら、大学院時代からのアイディアを実現させるために、上京した弟との二人暮らしで節約し捻出した雀の涙程度の自己資金で研究していました。卒業から数ヶ月後、知人に紹介された方から「君のアイディアと技術に興味があるから、出資検討や経産省の補助金に応募しよう。だから会社を作って。」と言われ、殆ど貯金のない私は近くの銀行のローンを目一杯借りてそれを資本金にして会社を東京都内に設立しました。(その資本金は、会社登記費用で一瞬でなくなりました。)結果として経産省の補助金も採択されず資金は底をつきました。
しかし、私の技術開発を聞きつけた別の企業から声がかかり、共同開発を行うことになりわずかながら売上もでてきました。ほんの一年前に就活の失敗にくよくよしていたのに、成功体験が弾みとなり、様々なご縁にも恵まれ、今では、学生時代から温めてきたアイディアである「USBメモリ型血液分析デバイスを開発し、救命救急や感染症対策への応用、インターネットに接続した大規模情報ネットワークの構築」の達成のために、研究開発や資金繰りで日々走り回っています。弟もメンバーに迎え入れ、血液分析装置の開発のみならず、再生医療技術開発や材料科学研究、そして彼の強みでもある情報システム開発等も行っています。
医療や科学技術の道を志してからちょうど干支が一周するほどの年月が流れました。この12年を表すならば「一陽来復」という語がふさわしいと思います。これまで予想もしていなかった出来事が起こり、最も夜が長い冬至のように気持ちが暗くなることもありましたが、結果としてなんとか踏ん張って、「USBメモリ型血液分析デバイスを開発し、救命救急や感染症対策への応用、インターネットに接続した大規模情報ネットワークの構築」の実現に向けて弟と二人三脚で走り回っています。
現在、注力している血液分析デバイスの開発の早期実現のために、血液検体や共同開発先を探しています。もしご興味等があれば、ご連絡頂けると幸いです。
【連絡先】
メールアドレス:contact @ blueindustries.co.jp
ウェブサイト:www.blueindustries.co.jp (仮設サイト)