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Vol.151 日本産婦人科医会の暴走を止めろ!(第一弾)

医療ガバナンス学会 (2017年7月20日 06:00)


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日本産婦人科医会の暴走を止めろ!(第一弾)
9億4千万円、無痛分娩後で、驚愕の高額訴訟!!
日本産婦人科医会が調査すると産科警察化宣言の報道直後に

池下久弥(日本産婦人科協会 事務局長)

2017年7月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

●9億4千万円の損害賠償請求、無痛分娩後の訴訟
●産科医療補償制度の原因分析報告書で「硬膜外麻酔に起因する全脊椎麻酔によるものである可能性が最も高い」と指摘
「母子植物状態は麻酔ミスが原因」本人と夫らが京都の医院を提訴 産経新聞2017/6/12より抜粋
出産時に麻酔で痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」で、麻酔のミスで妊婦だったロシア人女性(40)と生まれた長女(4)が植物状態になったとして・・・親族の計4人が、京都府●●市の医院「●●●産婦人科」に計約9億4千万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。代理人弁護士が12日、明らかにした。提訴は昨年12月28日。
訴状などによると、女性は平成24年11月、同医院で長女を無痛分娩により出産するため、脊髄を保護する硬膜の外側(硬膜外腔)に腰から注射し、局所麻酔薬を投与する硬膜外麻酔を受けた。だが約20分後に容体が急変し、意識を消失。救急搬送先の病院で帝王切開で長女を出産した。
女性は「心肺停止後脳症」と診断され、現在まで意識が回復せず植物状態。長女も出産直後から植物状態のままだという。
原告側は、麻酔の針が本来より深い位置の「くも膜下腔」に達していたミスが疑われるほか、高濃度の麻酔薬を過剰投与したことが原因と訴えている。一方、同医院は「取材はお受けしません」としている。
同医院をめぐっては1月、帝王切開の際の麻酔ミスがあったとして計約3億3千万円の損害賠償請求訴訟を起こされている。

無痛分娩の麻酔で母子に障害 京都の医院、別件でも訴訟       朝日新聞2017/6/12より抜粋京都の産婦人科医院で2012年、麻酔を使って出産の痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」をした女性と生まれた女児が、麻酔の影響で重い障害を負っていたことが分かった。女性の代理人弁護士が12日、記者会見して明らかにした。この医院では昨年5月にも同じ麻酔方法で母子が重い障害を負っており、産婦人科医らでつくる日本産婦人科医会が調査を始めている。医院は京都府●●市の「●●●産婦人科」。女性と家族は昨年12月、医院に損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。
訴状などによると、●●●国籍で大学准教授だった女性(40)は無痛分娩のため、背中に細い管を差し込んで麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔」をした後、意識を失い、心肺停止になった。別の病院へ運ばれたものの今も女性は寝たきりの状態。搬送先の病院で緊急帝王切開で生まれた女児は重い脳性まひとなった。女性側は医師が麻酔の針を本来と違う部分に過って入れたことで、呼吸などが出来なくなる「全脊椎(せきつい)麻酔」になったと主張。麻酔薬の過剰投与もあったとしている。
出産時に赤ちゃんが重い脳性まひになった場合に一時金などを払う産科医療補償制度の原因分析報告書も「硬膜外麻酔に起因する全脊椎麻酔によるものである可能性が最も高い」と指摘している。医師は産婦人科医の院長1人だった。●●●の医師である女性の母親(62)は「ただ一人の産婦人科医しか働いていないような個人病院で出産することの危険性を警告したい。出産は複数の医師がいる体制のあるところですべきだ」などとする文書を代理人を通じて出した。
この医院では昨年5月に別の女性(38)が帝王切開の手術の際、硬膜外麻酔の後に呼吸などが出来なくなり、母子ともに重い障害を負ったとして、家族らが医院を相手に京都地裁に提訴。訴状によると、この件でも麻酔の針が本来と違う部分に入ったことが原因と主張している。医院側は争う姿勢を示している。(合田禄)

無痛分娩で障害、●●●人の母悲痛 医師の立場でコメント      京都新聞2017/6/14より抜粋
■ 産婦人科医一人だけの病院、出産は危険
新聞社に向けて文章で伝える動機は、私たちの家族に起こった悲劇を伝えたいからではない。妊娠している女性たちに、ただ一人の産婦人科医しか働いていないような個人病院で出産することの危険性を警告したいからだ。救急時の対応医や新生児科の医師がいて、さらに複数の産婦人科がいるところで出産すべきだ。
理解出来ないのは、厚生労働省がなぜ一人の産婦人科医しか働いていない医院で出産することを許可しているのか。私は●●●で医師として30年以上仕事をしてきたが、わが国ではこのような事は許されることではない。妊婦のための経過観察をする個人医院は多くあるが、出産は医師のスタッフがそろい、機器も薬剤も十分に設備された産科病院でのみ可能だ。一人だけの産科医しかいない医院ではお産ができる許可を与えないようにしてください。家族にとって子どもが生まれるという最高に幸せな日が悲劇にかわるようなことはしないでください。(原文●●●語)

この事例の報道の特徴
(1)9億4千万円の高額な損害賠償請求
(2)無痛分娩後、母児共に植物状態
(3)産科医療補償制度の原因分析報告書の記載が紛争事例の報道に掲載された
本事例では産科医療補償制度の原因分析報告書の「硬膜外麻酔に起因する全脊椎麻酔によるものである可能性が最も高い」と指摘されている
(4)産婦人科医一人だけの病院、出産は危険

この事例のように、過去にないような高額訴訟額となったのは、産科医療補償制度の原因分析報告書の記載「硬膜外麻酔に起因する全脊椎麻酔によるものである可能性が最も高い」などの評価が関与しているのではないか。
産科医療補償制度では評価に有責判定が約80%もあり、これからも紛争が続出すると思われる。

産科医療補償制度原因分析報告書事例紹介
この事例に酷似した産科医療補償制度【事例番号:280008】の原因分析報告書要約版に記載された一部を紹介する。
23時41分マーカイン注入後19分後に心肺停止。
脳性麻痺発現の原因:硬膜外麻酔に起因する全脊椎麻酔によるものである可能性が最も高く、高濃度局所麻酔薬の過剰投与も関与したものと考えられる。
臨床評価に関する医学的評価
「診療録に記載がないのは一般的ではない」「薬の投与量は基準から逸脱している」などの有責記載が6か所に記載。
このように産科医療補償制度原因分析報告書で判定された覆すことのできない有責記載を手にすれば、家族の気持ちとして医師に対しての増悪感情は強くなると推定される。
尚、原因分析報告書は医師が異議申立てが出来ず、直接家族に配送されることが問題である。

●日本産婦人科医会が産科警察化宣言をした報道
●日本産婦人科医会に重大事故例を報告しなかった診療所を調査へ、と報道
帝王切開時の麻酔で母子に重度障害…報告せず      News読売・報知2017/6/6より抜粋
出産の痛みを麻酔で和らげる無痛分娩(ぶんべん)をした妊産婦に相次ぎ死亡例が判明する中、●●市の産婦人科診療所が昨年、帝王切開で同じ方法の麻酔をして母子が重度障害を負う例があったにもかかわらず、日本産婦人科医会に報告していなかったことがわかった。
同医会はこの診療所に報告を求めて調査するとともに、無痛分娩に限らず、産科麻酔の安全体制についても実態を調べることにしている。
母子が重度障害を負ったのは、●●市の「●●産婦人科」。昨年5月、同市内の女性(38)が、予定していた帝王切開の前に、背中に細い管をさし込んで麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔」を受けた。これは無痛分娩と同じ方法で、女性はその後、急変し、他の病院に搬送されたが寝たきりの重い障害が残った。赤ちゃんも重い脳性まひという。
この事例は今年1月、家族が診療所を相手取り、損害賠償を求め●●地裁に提訴し、係争中。訴状によると、硬膜外麻酔の針が誤って脊髄の周囲にある「くも膜下」まで達し、呼吸筋まひを引き起こしたが対応が遅れ、母子ともに低酸素脳症を来したという。
同医会には、重大事故事例を報告する制度があるが、この事例について、診療所から報告はなかった。同医会は、●●●や●●県で相次いだ無痛分娩を巡る妊産婦死亡例と同様、麻酔をはじめ診療経過や体制に問題がなかったか調べている。
障害を負った女性の夫(37)は読売新聞の取材に応じ、「院長から『分娩時にもう一人、医師がいれば結果は違ったかもしれない』と言われた。麻酔のリスクについて事前に十分な説明はなかった。事故が起きた時に対応できない体制のまま、こうした医療を続けさせていいのか」と話している。
診療所は「取材にはお答えできない」としている。                                (記事は実名報道)
◎重大事故例や妊産婦死亡を日本産婦人科医会に報告する義務はない。
◎民間団体の日本産婦人科医会には調査権はない。
◎今回の報道では日本産婦人科医会に報告しなかった産科施設をあたかも警察のように調査し、制裁を加えるような記事である。
◎今回の事例は無痛分娩ではないが『同医会は、●●●や●●県で相次いだ無痛分娩を巡る妊産婦死亡例と同様、麻酔をはじめ診療経過や体制に問題がなかったか調べている』と、日本産婦人科医会があたかも行政機関のような言動である。
◎この記者会見が2017年6月6日であり、日本産婦人科医会が産婦人科医院を実名報道した直後の6月12日に、さらに一層9億4千万円の高額訴訟報道がなされてしまった。日本産婦人科医会が業務上知り得た情報を故意に漏出させ、結局、一個人医院を貶めたことは許されることではない。

●以前にも日本産婦人科医会がさながら行政処分を実行していた
●日本産婦人科医会がカルテ情報による医学的評価をマスコミに漏出
●日本産婦人科医会から改善指導を受けた医院が分娩中止への報道
愛媛・産婦人科重大事例に産婦人科医会が見解           メディカルトリビューン2016/12/15
愛媛県今治市の産婦人科医院で出産直後の女性2人が大量出血で死亡するなどのケースが相次いだ問題で、日本産婦人科医会常務理事の石渡勇氏は平成28年12月14日東京都内で会見し、死亡および重症の4事例について「バイタルサインをきちんと把握しながら、早い時期に地域の総合病院に搬送する必要があったが、診療ガイドラインからの大きな逸脱はなかった」との見解を示した。医会としては今後、さらなる医療安全に向けて、問題を抱える地域の改善のために支援を強化する方針であるという。
帝王切開後に出血死
問題の医院では2009年以降、いずれも30歳代の女性4人が出産の際、出血が止まらなくなるなどしてこのうち2人が死亡した。
1例は経腟分娩を強く希望した女性で、陣痛が起きるも分娩が順調に進まず、胎児の心音が低下したため帝王切開手術に切り替えた。術後、弛緩出血を起こし輸血を行うもコントロールできず、市内の県立今治病院への搬送中に死亡した。もう1例は帝王切開手術後に腹腔内で大量出血して死亡した。この他、脊髄麻酔から全身麻酔に切り替えた後に血圧が上昇、帝王切開手術後に脳梗塞を起こし、県立今治病院に搬送して、救命はできたが左半身麻痺となった例や、出産後大量出血で一時重体となったが集学的治療で後遺症なく救命できた例があった。いずれも出生児は無事だった。国内で年間100万件ある分娩で女性が死亡する事例は約40件という。
同医院では50歳代の男性医師が1人で診療に当たり、年間の分娩数は130件、帝王切開手術は10〜15件。多くは脊髄麻酔を用いている。今年8月に「大きな事故が相次いでいる」との情報が寄せられたのをきっかけに、医会は地元の医師会、愛媛大学産科婦人科とカルテなどの調査を行い、2009年以降の8年間で2件の死亡を含む4件の重大事例が発生していたことを確認した。
緊急時は速やかに高次施設に
石渡氏は調査を踏まえて「1人で頑張り過ぎたきらいがあり、結果的に判断が遅かった。その時点、その時点で可能な判断は行われていたが、その医院を取り巻く地理的な要因や応援医師の確保の困難性から考えると、バイタルサインをきちんと把握しながらもう少し早い時期に地域の総合病院に搬送して対応した方が良かった。しかし、診療ガイドラインからの大幅な逸脱はなかった」と述べた。
この地域には県立今治病院があるが、常勤産婦人科医は2人しかおらず、緊急事態への対応が十分できるとは言い難い状況。また、同地域の4つの産科医院において、相互のコミュニケーションが取れていなかった。さらに松山市から輸血用血液を取り寄せるのに車で1時間半くらいかかるという。同医会から改善指導を受けた同医院は来年3月以降分娩の取り扱いをやめる意向だという。
同医会としては今後、各支部と連携し、よりいっそうの医療の安全確保に努めるとともに、問題を抱えている地域や周産期医療に携わる医師をサポートする体制を構築する考えだ。

日本産婦人科医会は行政機関か?
◎警察のようにカルテ調査を施行
この事例では、警察のように日本産婦人科医会が地元の医師会、愛媛大学産婦人科とカルテなどの調査をしたと驚くべき報道がなされている。この三者に調査権はない。その医院長は地方では権力がある三者の要求なら調査を許可するしかなかったと思われる。
◎知り得たカルテ情報で有責を判断し、マスコミに漏出
日本産婦人科医会は知り得たカルテ情報から『早い時期に地域の総合病院に搬送する必要があった』と患者が救命できたと結果回避可能性をマスコミに漏出している。
◎行政機関のように日本産婦人科医会から改善指導を勧告
この事例のような「リピーター医師」に日本産婦人科医会は医療安全の見地から、『同院では帝王切開を取り扱わないこと、本年3月までで分娩取扱いを止めるように勧告』した。
◎医院は分娩停止となった
地方都市でこのような報道がされたならば閉院を考えざるを得ないだろう。報道の医院は分娩を停止し、老健施設に変更したと聞き及んでいる。
◎産科医師一人の医院を排除へ
今回の報道で、石渡日本産婦人科医会常務理事は調査を踏まえて「1人で頑張り過ぎたきらいがあり」と述べているがあたかも産科医師一人の医院を危険視し、出産を複数医師のいる大病院に集約するように患者さんを誘導しているように思われる。
◎日本産婦人科医会の暴走を阻止しなければならない
日本産婦人科医会は単なる民間団体にもかかわらず、上から目線であたかも公的機関の行政処分のような勧告をしているのだ。我々は行政機関のような日本産婦人科医会の暴走を食い止めなければならない。

日本産婦人科医会では十年ぐらい前から会員の医療機関での母体死亡例を医会に報告するよう求めている。
妊産婦死亡の報告は
1)医療事故調(日本医療安全調査機構)
2)日本医師会
3)日本産婦人科医会
の3者に日本産婦人科医会は報告するように指導している。
現場の産科医師はどこに報告していいか混乱している。
1)医療事故調は昨年度「帝王切開術を含む分娩」40件が報告され、妊産婦死亡は年間40件であり、妊産婦死亡のほとんどが報告されていると推定される。
妊産婦死亡は病死が大多数であり「患者の予期せぬ死亡」として報告しなくてもよい例が多数あると思われる。
2)日本医師会への報告は、ほとんどの産婦人科医が日本医師会医師賠償責任保険に加入しているため、医療訴訟後の保険金不払いを恐れて、あらかじめ率先して報告していると思われる。
3)日本産婦人科医会への報告は、医療機関は善意で報告している。
妊産婦死亡事例を経験した医師は日本産婦人科医会が「助けてくれる」と思い報告している。

報告は慎重に
この3ヶ所への届出について、混乱した現場医師が共通の義務と勘違いし、こんがらがって報告しているのが現状だと思われる。特に日本産婦人科医会への報告は愛媛県の事例のように日本産婦人科医会より「医療安全の見地から、分娩停止の勧告を受ける」ことになる。

●無痛分娩の事例や産婦人科医一人医院の撲滅について本年4月より一連のキャンペーンを展開か
4月17日『麻酔使った「無痛分娩」で13人死亡・・・厚労省、急変対応求める緊急提言(読売新聞)
4月25日『「無痛分娩」で女性死亡・・・●●の産婦人科医書類送検へ』(産経新聞)
5月10日『無痛分娩実態調査へ・・・妊婦死亡など相次ぎ』(読売新聞)
5月19日『無痛分娩で医療ミス、妊産婦死亡 刑事告訴へ』(●●地方新聞)
5月27日『医療ミスで出産女性が死亡、産婦人科病院長を刑事告訴 業務上過失致死罪』(産経新聞)
5月31日『「無痛分娩」全国調査へ 妊産婦死亡受け、産婦人科医会』(朝日新聞)
6月06日『帝王切開時の麻酔で母子に重篤障害・・・報告せず』(News読売・報知)
6月12日『無痛分娩の麻酔で母子に障害 ●●の医院、別件でも訴訟』(朝日新聞)
6月12日『「母子植物状態は麻酔ミスが原因」本人と夫らが●●の医院を提訴 ●●地裁』(産経新聞)

日本の分娩事情
年間約100万人出生で病院が約52万人、診療所が約47万人、助産院が約1万人(2010年度)
半数近くが診療所で出産

「分娩機関数(平成24年12月1日現在、日本医療機能評価機構)」
分娩機関 病院1206、診療所1680、助産所443、合計3329
診療所の約70%、約1200施設が一人医師

妊産婦死亡数
日本39人(2015年度)
世界の妊産婦死亡率(10万人出産あたりの人数)[2015年]HWO世界保健統計2016年版
(1位)シエラレオネ1360(2位)中央アフリカ共和国882(3位)チャド856・・・(28位)アフガニスタン396・・・(79位)北朝鮮82・・・(115位)中国27・・・(118位)ロシア25・・・(136位)アメリカ14・・・(140位)韓国11・・・(148位)イギリス9・・・(153位)フランス8・・・(157位)カナダ7・・・(162位)ドイツ6・・・(167位)日本5・・・(172位)イタリア4、スウェーデン4・・・(178位)ポーランド3

諸外国の周産期死亡率2012年(厚生労働省 母子保健の主なる統計 2014より)
(国際比較のため28週以降の死産+早期新生児死亡で計算)
日本2.6、シンガポール3.7、スペイン4.1、イタリア4.5、スウェーデン4.7、ニュージーランド4.7、ドイツ5.5、オランダ5.7、カナダ6.1、デンマーク6.4、ハンガリー6.6、オーストラリア6.7、アメリカ合衆国6.8、イギリス7.6、フランス11.8

一人医師産科医院の重要性
日本の産科施設の現状は、産科医院が1680施設で全産科施設の50%を超え、年間分娩数が約47万人が出産している。その産科医院の中で、約70%の約1200施設が一人医師医院である。
この産科医療の体制で、諸外国と比較し、最も安全なレベルの周産期体制を提供している。
ロシアではほとんどが大病院で出産しているようだが、日本の妊産婦死亡率は5であるがロシアは25であり日本の5倍の
死亡率になっている。
また、周産期死亡率は世界一低いと思われる。
日本の一人医師産婦人科医院もこの最も安全なレベルの周産期体制を担っていることになる。
このような現状において、日本産婦人科医会が一人医師産科医院の無痛分娩を取り上げて、あたかも一人産婦人科医院の撲滅キャンペーンに携わっているように見える。日本の産婦人科医療を崩壊させる可能性があり、日本産婦人科医会の暴走を止めなければならない。

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