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Vol.028 県民の皆様へ

医療ガバナンス学会 (2018年2月9日 06:00)


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地方独立行政法人神奈川県立病院機構
理事長 土屋 了介

2018年2月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

平成30年2月5日午後3時40分、黒岩祐治神奈川県知事に呼ばれ、知事室に伺いました。知事の希望で、二人だけの会談となりました。

知事からは、「今後も、大川伸一医師を病院長として、県の放射線治療医確保委員会に出席させること。4月以降の放射線治療医の人事に理事長は口を出さないこと。」の二点の指示がありました。

私は「地方独立行政法人の理事長としては知事からの一般指揮権を受けるつもりはありません。」と言って、二つの指示共に拒否をしました。知事から「指示を聞けないなら、罷免する。」と言われました。私は、「知事が地方独立行政法人の理事長に一般指揮権を発揮することは法律の趣旨に反すると考えます。また、私の言動は法令に基づいたものであり、罷免に該当する言動はなかったと考えています。しかし、知事が罷免とおっしゃるなら、罷免で結構です。」とお答えしたところ、知事から「罷免の手続きを進める。」との回答を得ましたので、退室しました。

以上の経緯で、本日、知事から、地方独立行政法人神奈川県立病院機構の理事長を解任されました。

平成26年4月1日に赴任して以来、私は、地方独立行政法人神奈川県立病院機構の理事長として、県民の皆様が必要とする高度で良質で安全な医療の提供を、機構に所属する5病院が迅速に提供できるように、縁の下の役割として努力してまいりました。限られた資金の中でいかに効率よく、より多くの県民に提供できるかに留意してまいりました。

中でも、県民の皆様が勇気をもって巨額の資金を投入して建設された重粒子線治療施設の運営にはより多くの時間と労力を使ってきたつもりでありました。しかしながら、私の不勉強で、建設開始当時の横浜市と神奈川県、そして、横浜市立大学と神奈川県立がんセンターとの関係について知ることなく、平成29年11月まで過ごしてまいりました。その関係とは、平成21年から22年にかけて、横浜市及び横浜市立大学からご提案いただいた、神奈川県立がんセンターの中に大学院を開設して放射線治療医ならびに研究者の育成の計画を神奈川県立がんセンターの放射線治療部長の主張を基に、神奈川県は拒否してしまいました。この事実に、平成26年の理事長赴任時に気が付き、横浜市ならびに横浜市立大学に対し、過去の非礼をお詫びして、改めて、その計画の実現に努力していれば、今回のような事態には至らず、高度で良質な重粒子線治療施設になっていたと悔やまれます。

平成29年12月、当時の非礼に気付き、遅ればせながら、横浜市立大学理事長の二見良之氏に、神奈川県立病院の後継者としての神奈川県立病院機構として過去の神奈川県の非礼をお詫びし、改めて、平成21年当時の大学院開設計画の話し合いをお願いしたところ、翌日に、機構本部にお越しいただき、賛意をお伝えいただきました。さらに、年が明けて、新年のご挨拶に伺いましたところ、「連携の話は市長のお伝えしました。」と迅速なご対応をいただきました。また、本日は、森敏明横浜市議会副議長を訪問し、当事者の間で合意ができましたら、議会で予算のご審議をと、お願いしてまいりました。是非、大学院開設が実現し、重粒子線治療施設の運営が円滑に行われることを心より願っております。

神奈川県横浜市保土ヶ谷区(当時)白根町で生を受け、帷子小学校、岩崎中学で育てていただき、高等学校と大学は東京で過ごしましたが、医師としての最初の3年間を川崎市の日本鋼管病院(当時)にて育てていただきました。約40年ぶりに神奈川県に戻り、人生最後の仕事を、生まれ故郷であり、人生のそして医師としての幼少期を育んで頂いた神奈川県に恩返しができることを、日々嬉しく感じて仕事をさせていただきました。

3年と10月、至らぬ私を温かく支えてくださった、県民の皆様に感謝申し上げます。

有り難うございました。

平成30年2月5日

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