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臨時vol 1 コーヒーブレーク 「各国の年末年始事情」

医療ガバナンス学会 (2006年1月15日 03:14)


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2006年1月15日発行

はじめまして、ロンドンに留学してはや5年目の半ばになってしまった内藤 亮
(あきら)と申します。MRICを購読している立場だったのですが、一度、コーヒー
ブレイクにでも。とこちら英国での個人的でちょっと変わった体験の紹介をさせ
て頂く機会を頂きましたのでそのお言葉に甘えさせて頂きます。
この年末年始は5年目にして初めての英国での年越しでしたが、やっぱり日本的
な年の跨ぎ方に焦がれてNewcastleにいる友だちの日本人家族を訪ねてきました。

元旦には車で2時間半くらい北にあるScotlandのEdinburghにみんなで日帰りで行っ
てきました。4年ぶりでしたが、やっぱりきれいな町でした。
PPT (612KB) <a href=”http://homepage2.nifty.com/akira_naito/Edinburgh2006.ppt”>http://homepage2.nifty.com/akira_naito/Edinburgh2006.ppt</a>

年末年始はほとんどパッとしないイギリスやアメリカ(MRIC田中氏曰く、『感謝
祭からクリスマスまでは妙に盛り上がっているのに、それが終わると、
a happy new いいや、、どうでも・・・って感じ ^.^;)
と比較してScotlandでは一応はお祝いするみたいでNew year’s dayを飲明かして、
翌日はHangoverでいっぱい!という伝統(?)とかで、EdinburghではNew Year
前後数日に渡ってHogmanayという言う名のお祭り

<a href=”http://www.edinburghshogmanay.org/ ”>http://www.edinburghshogmanay.org/ </a>

があったみたいでしたが、ちょっと子どもが大変そうだったのでカウントダウン
など一番にぎやかな時間帯ははずして、元旦の昼間にちょっと。といった感じの
Visitでした。

そのクリスマス時期はCanterburyにいる友人の家で、彼の彼女のPolish Eve
dinnerや、友人のつくったEnglish Xmas dinnerを愉しませてもらえカラカラに
乾いてた元気を充電できました。

クリスマスのご馳走(?)として英国(などで)で定番なのはクリスマスプディ
ング+ミンスパイ+モルドワイン なのですが、クリスマスプディングは元々、
8月くらいから作っていたとか。。(ブランディひたひたで、季節の果物も漬け
込んでなので、保存食というか、昔のとっておきのものだったのでしょうね。)
真っ黒なゼラチン質になったような、蒸しプディングなのですけど、とっても
濃ゆい(Thick!)味で、これもブランディ入りの生クリーム(というものがこの
シーズンは売り出されてます。。)がないとちょっと、口の中でももたれる感じ
で、あっても結構・・・ でした。ミンス というのは、日本語で言うと ミン
チ なので、言語的にはひき肉のパイなのですけど、このミンスパイは中は果物
の煮た甘いものでした。

モルドワインというのは、ワインをあっためていろんなスパイスや皮付きオレン
ジの輪切りを入れたもので、体を温める熱燗(ぬる燗)好きの私にはとってもあ
りがたいものでした。

彼女は英国でのクリスマスの方が好き。だそうで、というのも、ポーランドでは、
クリスマスの日はお祝いはほとんどなくて、Eveの日が唯一大きなお祝いの日で、
朝から何にも食べずに、日が暮れて3-4時くらいに一番星がでたら、それまで用
意していたご馳走とお酒をそれから延々と。。というお祝いの仕方をするとか。

国によっても、宗派によってもとってもいろいろあるみたいですね。

祝祭の時期に関してもキリスト教が布教のための戦術として、土着のペーガン
(特にAnimism
<a href=”http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=72″>http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=72</a>
<a href=”http://www.themystica.com/mystica/articles/a/animism.htm”>http://www.themystica.com/mystica/articles/a/animism.htm</a>
的なもの)
を上手にキリスト教の祝祭にもちいた。っていう話もよく聞きますけど、そんな
中で、イギリス国教だけは、ヘンリー8世が自分の好きな女性と結婚するためだ
けに作られたものなんだ。っていうことを、ほとんどイギリス人ならみんな知っ
ていながら、 イギリス的だよねぇ~。 って許容してるのが、とってもイギリ
スっぽくて面白いなぁ。と思って過ごしています。

今度教えてもらったことなのですけど、Christmasの語源としては、「Christ=
キリスト + mas=お祭り」で、X=ギリシャ数字のクリス であるので、
よくあるX’masという表記は実は間違い。。だとか。と言うことでXmasというの
が正解らしいです。

こちらの徹子の部屋と笑っていいとも を足して二で割ったような(?)番組の
Jonathan Rossという辛口コメディアン(?)の番組の中で、NORADのGeneral(?)
とJonathanがテレビでしているのを22日に聞いて、初めて知ったんですけど、ア
メリカでは、こんなことしてるんですね。

<strong><サンタ追跡作戦>専用サイト用意し今年も展開 NORAD</strong>
<a href=”http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051224-00000026-mai-int”>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051224-00000026-mai-int</a>(英語ですけどJonathanの番組でのまとめをされてるBlogです。。)
<a href=”http://www.ciao.co.uk/noradsanta_org__Review_5541385″>http://www.ciao.co.uk/noradsanta_org__Review_5541385</a>

先頭のトナカイの赤鼻が光るのを、サテライトで確認できる(!)らしく、これ
までで数回、ちょっとの間だけ(赤鼻の調子が悪くて?)、追跡できなかった事
があった以外は、ちゃんとフォローできてる!。などと、お話していました。

「一晩にすごい勢いで廻るならスピードがすごいんじゃないんですか?」

という問いには、米空軍のステルス(?)などの飛行機がアメリカ上空に入った
らでは先導するんだけど、ソリの速度を、空軍が先導する時にサンタが下げてく
れてるくらい速いとのこと。。(サンタはEveの日には時間を操れるから一晩が1
年くらいの長さになるという話も聞いたこともあったですけど。)

テレビ中継での応答は、とても微笑ましいものでした。
今年は久しぶりに(20年ぶり?)にクリスマスソックスに入ったプレゼントも
ドアノブの下に、宿主の友人からもらっちゃいました。(チョコ+Newscientist
(www.newscientist.com)というこちらでは結構いろんな分野の大学関係者も楽
しく読んでる雑誌+ちっちゃなパズルでした)Pleasant Surpriseをもらうのは
とってもいいものですね。

英国でのクリスマスソックスのプレゼントは、親が起きて朝食を食べるまで(ク
リスマスツリーの下にあるプレゼントの山を空ける朝食後まで)の間、子供の口
と手を塞いで(Occupyして)おくために、お菓子とちょっとした簡単なおもちゃ
+αなどをあげるんだとのことでした。(友人が子どもの時には、両親が降りて
きたら「もぉ朝食すんだよ!」って、クリスマスプレゼントをあける催促のため
に、親の朝食の準備と自分たちが食べ終わった証拠?を見せたりしてたそうです。
^o^)

26日のBoxing dayにロンドンに帰る予定だったのにBritish railはXmas dayに引
き続き2日間全てお休み(!)で、その翌日27日は珍しくイギリスの南東部に雪
が降り(といっても10時には晴れて、きれいだなぁ。と思っていたのですが)やっ
ぱりBritish railはキャンセル+Delayの嵐。。(青空だったのにぃ。。)なん
て、やっぱりイングランド。っていう感じでした。(珍しい天候の時には、それ
を正式な理由に仕事に来れない(が通用する国です。。)で、British railは従
業員不足を原因に、事故よりはキャンセルという判断でしょう。)

折角のその機会にいろいろ撮っていた中で特にきれいな写真をPowerpointにして
みました。
PPT (595KB) <a href=”http://homepage2.nifty.com/akira_naito/Dec.2005.ppt”>http://homepage2.nifty.com/akira_naito/Dec.2005.ppt</a>
日本のお正月や大晦日の話なんかをすると、こちらの人も、とっても興味を示して
くれて、やっぱりその土地土地で大切にされてる伝統的なRitualって大事だなぁ。
という思いを益々強くしているこの頃です。

以下は本好きの私の最近気に入っている本の紹介です。

今回お正月に訪ねた友人は、自動車の部品(オイルキャップ?)の製造で、こち
らに5年いらっしゃる途中の3年目だそうで、いろいろお話してたら、

日本のもの造り哲学
藤本 隆宏 (著)
<a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453231139X/”>http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453231139X/</a>

という人の本のことを教えて頂きまた貸して頂きました。
とても面白い本で、いろいろ示唆に富む本だなぁ。と思いましたのでご紹介したく。

また、他に最近読んだものでいろんな意味で今までの概念を別の側面から見れる
ようになった本では、

会社はこれからどうなるのか 岩井 克人
<a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582829775/”>http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582829775/</a>

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 山田 真哉
<a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032915/”>http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032915/</a>

などがあり、とても面白いと思って気に入っています。
最後に、Canterburyの友人からクリスマスプレゼントとしてTreeの下のWrapped
presentとして頂いた本に

OxfordでPhysiologyとPsychologyの学位をとった後、SurryでParapsychologyの
分野でPh.D.をとったSue Blackmoreという、ジャーナリスト 兼 大学講師 +
フリーランスライターの、自分でもConsciousnessについての本を書いたことの
ある方が、色んなConsciousnessを専門としているNeuroscientistやPhilosopher
ら20人に

“What is the problem of consciousness?”
“Is consciousness something separate from the brain?”
“Could we all be zombies?”
“Do we have free will, and is it possible to live without it?”
“Did consciousness evolve for a reason?”

という共通の質問をぶつけてDebateした内容を一冊の本にまとめたもので

Conversations on Consciousness Sue Blackmore Oxford University Press
<a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0195179587/”>http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0195179587/</a>

と言うものがあります。
私はまだ途中なのですけど、なかなか面白く読んでいます。

コーヒーブレイクになりましたでしょうか??
著者ご略歴

内藤 亮(あきら)
97年山梨医科大学卒後亀田総合病院での初期研修、九州大学心療内科での
後期研修、飯塚病院での心療内科臨床を経て01年Imperial College London
脳科学・精神衛生学部研究員(02年より+大学院生)
05年より現在、Hammersmith Hospitals NHS Trust免疫学教室研究員+
Imperial College London脳科学・精神衛生学部名誉研究員+
Chelsea & Westminster Healthcare NHS Trust HIV/GUN科名誉研究員

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