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Vol.231 「伝えたいこと」

医療ガバナンス学会 (2018年11月12日 06:00)


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風疹をなくそうの会「hand in hand」
大阪在住 大畑茂子

2018年11月12日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

—今年の夏くらいからの風疹の流行で罹患者数が日々増えていくたび胸が苦しくなり涙があふれてしまいます。

「また私と同じ思いをしている人がいる。。。。人工中絶手術をしたら?といわれてお腹の子をなかったことにして・・・と迫られている人がいるんだ」と胸が張り裂けそうになります。
私は21年前三女を妊娠14週の時に風疹にかかってしまいました。
入院をしていたかかりつけの産婦人科の主治医には「風疹にかかったのだから産まないよね?」といわれ 周囲からは「今回はあきらめとき、またつくったらいい」と産むという選択肢はない、という状況でした。
風疹にかかった、そんな子を産むなんて許さない、ということが私にはどうしても理解と納得が出来ず「今生きている長女や次女も病気や怪我をする、とお医者さんも周りも一生懸命診て下さり治そうとしてくださるのにお腹の中にいるお腹の中で生きてるこの子のことだけ風疹にかかったからと見えないかも?聞こえないかも?というだけでなかったことにされてしまうことが受け入れられずどうしても会いたくて産みたくて出産をしました。

32週での陣痛や切迫早産高位破水と絶対安静での出産まででしたが36週産声をあげました。
検査の結果右耳の軽度難聴でしたが、自分が妊娠中に風疹にかかってしまったその上出産してしまったという罪悪感で周囲の人にも話さずに15年娘を育ててきましたが(担任には個別に各年度毎伝えていました)

2013年の風疹の大流行のときメディアさんに「当事者のあなたがその経験した通ったその道をその経験を伝えることで風疹の恐ろしさを伝えていかないと風疹で苦しむ人がまだまだ増えてなかったことにされる命がどんどん増えることになるのよ!勇気を出して声をだしてほしい」といわれて
「また風疹によって私と同じように苦しんでる人がいる!!」と思うと黙っていてはいけないと声を出す決意をし 患者会立ち上げに参加してこの5年風疹をなくすために活動をしてまいりました。

しかし  残念なことにまた30代~50代の男性を中心に風疹が流行してしまっています。湿疹や少々の発熱では勤務を休むことはしない企業戦士の男性は風疹罹患していても気に留めず通勤電車で風疹のウイルスをまき散らし まだご自身の妊娠にも気付いていない妊娠初期の方に風疹を感染させお腹の赤ちゃんは先天性風疹症候群として障がいを持って生まれてくることになることが私にはもう苦しくて苦しくて仕方ありません。
また妊娠中に風疹にかかったということで人工中絶手術を迫られるひとが増えている。そして人工中絶手術をして泣いている人がいると思うと体が震えます。

もうこんな恐ろし事は止めなければいけない 風疹の流行を止めなければいけないと何かできることはないなかといろいろ考えました。
大阪 東京で 劇団の舞台を上演し風疹の怖さを伝えて予防の重要性を知ってもらい行動したくなるように伝えたいと企画をしたものが関西芸術座「遥かなる甲子園」です。
(1964年沖縄で風疹が大流行し400人以上の妊婦さんが先天性風疹症候群の子ども達を出産し聾学校が設立されそこの生徒達が甲子園を目指すという実話の舞台です)私はこの舞台の主人公たちの難聴などの障がいは防ぐことが出来たんだ!ということを伝えたいのです。

東京では1964年東京オリンピックが開催された。時を同じくして1964年沖縄での風疹の大流行により400人以上の先天性風疹症候群の子が生まれた!そんな悲劇がありながら2020年また東京オリンピックパラリンピックをしようとしている今 風疹が流行している。どれだけ同じことを繰り返し 生まれようとする命をなかったことにすればいいのでしょうか?
防ぐことの出来た障がいを罪のない子ども達に一生背負わしていけばいいのでしょうか?
風疹について一度本気で考えてはもらえませんか?
あなたは今なにができるかを考えてはもらえませんか?」と54年前東京オリンピックが開催された地から伝えたいのです。

私は妊娠中に風疹にかかった当事者としてもう黙っていてはいけない、この流行を黙って見ていることはしてはいけないと現在奮闘しております。
どうか皆さまお力をお貸しいただきますようお願いをさせてください。
よろしくお願いいたします。

クラウドファンディング挑戦中!!

https://readyfor.jp/projects/hand-in-hand

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