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Vol.199 現場からの医療改革推進協議会第十四回シンポジウム 抄録から(2)

医療ガバナンス学会 (2019年11月20日 15:00)


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2019年11月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

現場からの医療改革推進協議会第十四回シンポジウム

2019年12月7日(土)

【Session 02】地域医療  14:00 ~15:00

●子どもたちのゼロイチ体験がひらく未来
増永英尚

医療的ケア児をご存知ですか? たんの吸引や管を使っての栄養補給のほか、人工呼吸器などの医療機器を必要とする子どもたちのことです。医療の進歩などを背景にその数はこの10年で2倍以上に増え、日本は世界一赤ちゃんを救うことのできる国になりました。子どもたちは今、病院のNICUを出て、家族と一緒に自宅での生活を始めています。
私たちはそんな子どもたちと一緒にこれまでさまざまな挑戦を続けてきました。前例や過去の常識にとらわれず、安定よりも変化を楽しみながら、一歩ずつ階段を登っています。誰しも初めての挑戦には期待と不安が入り混じります。0-1(ゼロイチ)の体験は、最初から全てがうまくいくわけではありません。できないことが見つかったなら、それも大切な一歩です。振り返れば、子どもたちが地域へと飛び出していった結果、社会は少しずつ変化してきたと感じています。
先日、全国8県の医療的ケア児とその家族が一斉に、初めての東京ディズニーランドへの旅を実現しました。当初は搭乗に難色を示していた航空会社は、一転して共に挑戦する道を選びました。旅を終えての参加者の感想です。「社会にとって障害は特別なこと。そう感じる人も多くいるけれど、触れる、関わる、一緒に考える。一緒に笑い合うことで、道は拓かれる」。最初の一歩を踏み出すことができれば、あとは自然と自分たちの力で歩みを続けることができるものです。
重い病気や障害のために医療ケアが必要だったとしても、子どもたちは決して守られるだけの対象ではありません。社会を動かす力を持っています。成長する無限の可能性を秘めています。周りの大人たちが自分の不安から、子どもたちの挑戦する権利を奪ってはいけない。年齢や性別、病気や障害の有無など、一人ひとりが様々な違いを超えてまざりあえば、社会は自然とより良い方向へと歩みだすと信じています。子どもたちがひらく未来。どんな新しい“あたりまえ”が生まれているのか、楽しみです。
●泌尿器科仮装女医、いわきを行く
小内友紀子

私は、福島県いわき市のときわ会常磐病院で、泌尿器科医師として働いている。通常の泌尿器科医として働くのは当然だが、月1回、別の仕事がある。それが「仮装女医」である。「ちょんまげアロハ」として有名になった、新村浩明院長のちょんまげ仮装による患者さん宅や老人保健施設の慰問を、ご存知の方もおられるだろう。私も2019年7月、晴れて仮装デビューした。
院内にはほかに「仮装」医師は残念ながらおらず、たまにくる研修医や医学生が同行するくらいだ。私も実際に仮装して行ってみるまでは、どんなものか分からなかった。しかし自分が体験すると、仮装のパワーを知ることとなった。びっくりして弾けるような笑顔を向けて来る人、涙を浮かべる人、「おめでとうございます」という人、手を握ってくれる人など、反応は様々だ。いずれも、普通の格好で会った時には、まずお目にかかることのできない反応が引き出される。重いカツラも苦しい衣装の苦労も、吹き飛んでしまう。
私はともかく、院長は忙しい業務をやりくりして1日を仮装にあてている。そうまでしてこの「ちょんまげ仮装」にかけているのである。その思いを共にし、続けていきたいと思う。さらに、一人でも多くの笑いを引き出す仮装とはどんなものか、日夜頭をひねっている。皆さん、いいアイディアがあればぜひ教えてください。

 

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