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Vol.102 国民に行動自粛を求める前に

医療ガバナンス学会 (2020年5月18日 06:00)


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伊沢二郎

2020年5月18日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

私、ごく普通の一般人です、政治信条も左右どちらでも在りませんが昨今の、感染研や専門家会議の新型コロナ問題の対応振りや談話に憤懣やる方ない想いが募り、適当ではないとは知りつつ、この場をお借りして愚直を言わさせて頂きます。決して建設的意見ではないのでそのつもりでお読み頂ければと存じます。ところで、この二つの組織が日本の今の厚生行政を担っているかと思うと暗然とする、クラスター追及が限界と見るや従来方針を変えてくる、それにより人命救助に当たる臨床現場や自治体行政がどれ程影響を受けて来ことか。我が埼玉県でも従来の方針通りに自宅待機していたお二方が亡くなられた、その直後に厚労大臣から自宅待機の方針を止め原則、ホテル等然るべき宿泊施施での待機とする談話があった、もっと早くからそうで在ったら死ななくて済んだ命だ。

この国は人が死なないと動かないのか、結果的にお二方が死を以て国を動かした構図だ。そも々「四日縛り」・「保健所経由で帰国者接触者外来受診」、それまでしてPCR検査を絞ったのは、何処の誰だ。臨床に長けた医師が関与しているとは到底思えない、人命救助の欠片も感じられない悪方針と云わざる得ない。コロナ陽性率が低い程、死亡率も低いとの疫学的視点、前提はより多くのPCR検査数が母数であることでしょう。検査が多ければ早期に感染者の対処が出来ることと、自身気が付かずコロナウィルスのキャリアになるケースを防げるので結果的に感染者増の抑制に繋がる。このくらいは素人でも想像できる、因って死亡者は減るだろう。これと真逆を国民に強いてきたのが専門家会議と感染研でないのか。コロナ問題の最中に結果論に基く責任追及をしていると言わないで欲しい、犠牲者が出る以前に身近に真似るべき良い事例があったのに、口惜しいの一言に尽きる。

コロナ問題当初から、専門家会議以外の専門家や臨床医が異口同音にPCR検査数を増やす事、発熱外来を設置する事を言っていたにも関わらず頑なに拒み続けたのは何故だ。まさかコロナ騒動の今を感染症学の検証の場と考えてはいなかったでしょうね。我々一市民にとって感染症学などどうでも良い、正確に言うと眼前の人命救助が先でその延長線上に在りより多くの人命救助を旨とする感染症学で在って欲しい。
医薬も医療環境も脆弱な明治時代とは訳が違う、やってること古すぎる手法でないのか、病理は別だが最もAIがとって代わり得る分野でないのかと想う、違うでしょうか。
専門家会議はPCR検査を絞た理由を医療施設の混乱を招くとしていたが、この節何でもない人は寧ろ医療施設に近寄らない、熱が有る人はどのみち行ってしまう、この人が自覚無きコロナ感染者だとしたら院内感染は必至だ。この方針は現状を鑑みれば大失敗だ。

ところが最近、従来の方針変更と思える専門家会議の言動の変化が気になる。「四日縛り」が緩くなったり、「妊産婦や重症者は二日待たずとも良い」とかであるが、中等症にして人工呼吸器装着相当であるからとっくに入院レベルなのに話の内容も支離滅裂だ。揚げ足を取るつもりはないがこと命に係わること、正確を期して貰いたい。そも々39度の発熱で軽症者とは、この上ない厳しい基準だ。このレベルから急激に悪化する事例報告は枚挙に暇がない、まだ々判らない部分が多いこのウィルスだけに感染者への対応はより慎重で在るべきだ。話を方針変更に戻すが、専門家会議の広報官覚しき方が、あの悪しき「四日縛り」について、四日間自宅待機せよとは言ってないと述べた。未だにこの影響があるのに言語道断の発言だ、方針変更に当りそう云わざる得ないのか、科学者らしからぬ態度だ。方針変更即ち失敗だ、人命に係わる事であるからして変更しますでは済まされない。

国民に厳しい行動自粛を求めなら、そこに至ってしまった経緯を説明すべきだ。こちらからも聞きたい何故、韓国方式をしなかった・発熱外来を進めなかった、最低これだけには答えて欲しい。ただし従来の説明は理由にならい、自治体や団体、臨床医の方が既にやっているから。
以前と変わらぬ生活を取り戻すには簡単には行かないこと多くの人が思い始めているでしょう、我々も覚悟をしなければならない。それを求めるなら今までの方針が無かったかのようにコッソリとやらず、失敗を認めてからにして欲しい。

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