医療ガバナンス学会 (2021年6月2日 06:00)
わだ内科クリニック
和田眞紀夫
2021年6月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年6月1日 06:00)
日本バプテスト病院 中央検査部
中峯寛和
2021年6月1日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月31日 06:00)
東京理科大学基礎工学部名誉教授
山登一郎
2021年5月31日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月28日 06:00)
この原稿は医療タイムス(2021年4月28日)からの転載です。
NPO法人医療ガバナンス研究所内科医・研究員
山本 佳奈
2021年5月28日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月27日 06:00)
井上法律事務所所長 弁護士
井上清成
2021年5月27日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月26日 06:00)
清郷伸人
2021年5月26日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月24日 06:00)
この原稿は医療タイムスの「あの日から未来へ」からの転載です。
南相馬市立総合病院・地域医療研究センター
澤野豊明
2021年5月24日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月22日 06:00)
わだ内科クリニック
和田眞紀夫
2021年5月22日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2021年5月21日 06:00)
わだ内科クリニック
和田眞紀夫
2021年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
感染力の強いコロナウイルス変異株がいつどの地域でどのように広がっているのかをいち早く捉え、地域ごとの適切な対応をとることが重要だ。
ところが現在変異株の検査が行われているのは感染研(東京では健康安全研究センター)と一部の民間検査会社に提出された検体だけであって、コロナ陽性例の40%の症例に限定して検査が行われている。そもそも感染研傘下で行われているPCR検査自体が全体の5%弱に過ぎず、現在その95%が診療所で行われている行政検査なのだが、コロナ陽性例の全例に変異株の検査を実施しなければ地域ごとの変異株の浸透状況を正確に把握することなどは到底できない。
東京都の報告しているPCR検査の内訳、変異株検査の内訳をまず見ておこう。
東京都「新型コロナウイルス感染症対策サイト」の「都内の最新感染動向」を見ていただきたい。
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
現状を簡単に説明しておくと、当初、PCR検査は保健所経由で各地の衛生研に送られて実施されていたが検査需要に全く追いつかず、PCRセンター、さらには医療機関での保険適用検査が追加され、現在では医療機関での検査がその大半を占めていて、大きな役割を担っている。これらはすべて法律に準拠した「行政検査」であって、この行政検査の結果だけが東京都のコロナ感染陽性者として発表されている(ただし一部に抗原検査も含まれる)。
ここではっきりさせておきたいことは、新橋、新宿、池袋等の民間PCR検査の結果は含まれていないことである(ただし、民間検査でも提携医療機関があってその医療機関で行政検査としてのPCR検査を追加で実施した場合だけ東京都のデータに載ってくる。これらは当然無症状ながらコロナ感染者として計上されている。民間検査会社の多い首都圏で無症状のコロナ陽性者の割合が多いのはこのためと考えられる)。
変異株の検査については東京都では主にN501Y変異が調べられていて、 変異株PCR検査を実施した割合と 変異陽性例の割合が掲示されている。
最新(4月26日~5月2日)のデータではPCR陽性例の40%に対して変異株検査が行われている(3月29日を境に急に検査率が増えているのだが、その後は40%のまま横ばいとなっている。ただし、検査実数としては1,031例から2,341例へと倍増している)。
それに伴って変異陽性例の割合も16.5%(170例)から68.4%(1,601例)へと急増していて、わずか4週間で変異株に入れ替わっていることが見て取れる(実数ではなんと10倍にもなっている)。この週(4月26日~5月2日)のPCR検査総数(「検査実数」)66,096例(1週間)のうち衛生研が実施した分は31,02例(4.7%)に過ぎず、変異株検査の行われた2341例のほとんどは医療機関等で実施したPCR検査由来だ。それでも残りの大半を占める医療機関等での行政検査は変異株検査対象には含まれていないことになる。
それでは診療所で行われているPCR検査ではどうして変異株の検査ができないのだろうか。診療所が検体を提出する一部の大手検査会社の中には変異株の検査を同時に実施しているところがあるが、多くの検査会社では手付かずの状態だ。そこで当院が検体を提出している大手検査会社の担当者に事情を伺った。すでに変異株を調べる体制は整っているものの、保険外検査として料金が加算されるために診療所からのオーダーはまったくないのだという。
ところがある時に行政の担当者から連絡があって、コロナ変異株を調べたいのでPCR陽性の検体が保存されていたら譲ってほしいと依頼があったが、検査結果が確定した検体はすべて廃棄処分にしているのいで、残念ながらこの行政の要望には答えられなかったとのことだ。行政が検査料金を負担して検査依頼を出してくれればいつでも要望に応えられるとのことだったので、このような民間の検査体制を利用できずに放っていることは宝の持ち腐れとうほかはない。
新橋、新宿、池袋などで受けられる民間PCR検査料金は今や3000円を切っているのに、国が決めた診療所でのPCRの検査料金はいまだに18000円のままであり、健康保険組合と都道府県が莫大な検査料を負担している。また、民間会社ではPCR検体を封筒に入れて郵送しているのに、医療機関で実施する検体は感染症法の規定に縛られていまだに3000円前後もする3重容器に厳重に保管して移動しなければならない状態のまま放置されている。PCR検査の健康保険価格は実勢に合わせてすぐに改定すべきだし、変異株検査にしても検査料金がネックになっているというなら都道府県の助成をそちらに回して広く診療所で行える体制にすればいい。いまや感染研傘下の衛生研だけで検査を独占的に行う体制から脱却して、民間検査会社を広く活用してダイナミックな検査網を構築すべきだ。受け手の検査会社の方はすでに検査体制を整えて手ぐすねを引いて待っているのだから。
参考資料:
東京都「新型コロナウイルス感染症対策サイト」の「都内の最新感染動向」
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
(出典を明らかにしたうえで、以下に(注)部分を抜粋して記載)
>モニターリング項目>モニタリング項目(4)>(注)
・2020年5月7日以降は (1)東京都健康安全研究センター、 (2)PCRセンター(地域外来・検査センター)、(3)医療機関での保険適用検査実績により算出。
>その他 参考指標>N501Y変異株スクリーニングの実施状況>(注)
・N501Y陽性例構成割合:N501Y陽性例の数/変異株PCR検査実施数
・変異株PCR検査実施割合:変異株PCR検査実施数/新規陽性者数(報告日別)
・検体受付日を基準とする
>その他 参考指標>検査実数件数
健康安全研究センター実施分(日別)
4月26日(月) 103、4月27日(火)505、4月28日(水)810、4月29日(祝)365、4月30日(金) 220、5月1日(土)611、5月2日(日)488 1週間合計 3,102例
医療機関等実施分(日別)
4月26日(月)13,580、4月27日(火)10,837、4月28日(水)12,037、4月29日(祝)2,928、4月30日(金) 12,574、5月1日(土)7,473、5月2日(日)3,565 1週間合計 62,994例
※このデータからいかに日曜・祝日の検査数が極端に低下しているかがよくわかる(衛生研では1日遅れで影響が出ている)。
医療ガバナンス学会 (2021年5月20日 06:00)
この原稿は塩崎やすひさ『やすひさの独り言』(5月3日配信)からの転載です。
https://www.y-shiozaki.or.jp/oneself/index.php?start=0&id=1358
衆議院議員
塩崎やすひさ
2021年5月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp